建設現場の労働力不足、三井不と大林組がタッグで改善に挑む

建設資材向け自動搬送システムを開発

 三井不動産と大林組は建設資材向け自動搬送システムの開発に着手した。少子高齢化で建設作業員が減少する中で、加工や取り付けなど技能や熟練を求められる作業に集中できる環境を整える。すでに試作機の製作と動作確認を終え、10月に完成を予定する「三井不動産ロジスティクスパーク船橋II」の建設現場で実証実験を行う。

 大林組が開発した自動搬送台車「低床式AGV」に、各種機能を追加した。資材を積んだパレットをカメラで認識し、レーザーセンサーで周囲の環境と台車の位置を認識して走る仕組み。必要な資材を自動で探して積載・荷下ろししたり、仮設エレベーターを呼び出してフロアを移動できたりする。

 三井不動産は同システムを発展させ、オフィスビルや物流倉庫などの建設現場で標準採用を目指す。ゴミの搬送など建築物完成後での活用も検討する。

日刊工業新聞2019年1月7日



“5Gで建機遠隔操作”も実証


 KDDIと大林組、NECの3社は、第5世代通信(5G)を活用して建設機械2台を遠隔操作する実証実験(写真)に成功した。建機2台に搭載した計8台のカメラで撮影した映像を5Gで約750メートル離れた操作室へ伝送。操作者2人は映像を見ながら建機を操作し、土砂をすくって運び下ろす一連の作業工程を行った。災害時は作業者の安全を確保しながら早期のインフラ復旧が必要となる。5Gで搭乗操作と同等の操作性を確保し、作業効率を上げる。

 3社は2月、5Gを活用して建機1台を遠隔操作する実証実験に成功。今回はより伝送データ量が多い建機2台を遠隔操作した。

 実証は大阪府茨木市で建設中の「安威川ダム」の一部施行エリアで実施した。建機は土砂をすくうバックホーと、土砂を積んで運ぶクローラーダンプを用いた。各建機の前方に高精細な2Kカメラを3台、360度撮影可能な全天球カメラ1台を設置。計8台の映像と音声を5Gでリアルタイムに伝送した。

 音声のみで建機を遠隔操作することにも成功した。建機1台を操作しながらもう1台は音声操作できるため、建設現場の人手不足対策につながる。

建設機械2台を遠隔操作する実証実験に成功した

日刊工業新聞2018年12月17日

葭本 隆太

葭本 隆太
01月08日
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建設現場の人手不足はゼネコンだけでなく、施設開発の事業主であるディベロッパーが認識すべき課題でもあります。その中でデベ最大手の三井不動産が自ら実証に参加し、人手不足への解決策を見出そうとする動きは大きな意味があると思います。

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