食塩の取り過ぎで高血圧が起こるのはなぜ?
基礎生物学研究所が脳の仕組みを解明
基礎生物学研究所の野田昌晴教授らは、食塩の過剰摂取で高血圧を発症する脳の仕組みを解明した。脳内のナトリウムイオン濃度センサー「NaX」からナトリウムイオン濃度の上昇がシグナルとして交感神経に送られると、血管が収縮して血圧が上がっていた。高血圧の新たな治療法開発に応用が期待される。
研究チームはこれまでの研究で、細胞外のナトリウムイオンが上昇すると開いて細胞内にナトリウムイオンを取り込む構造として、NaXを発見している。研究では新たに、正常なマウスとNaXを欠損させたマウスを使って血圧の変化を調べた。その結果、体液中のナトリウムイオン濃度が上昇すると正常マウスは交感神経が活性化して血圧が上がるのに対し、NaX欠損マウスでは血圧は上がらなかった。
研究チームはこれまでの研究で、細胞外のナトリウムイオンが上昇すると開いて細胞内にナトリウムイオンを取り込む構造として、NaXを発見している。研究では新たに、正常なマウスとNaXを欠損させたマウスを使って血圧の変化を調べた。その結果、体液中のナトリウムイオン濃度が上昇すると正常マウスは交感神経が活性化して血圧が上がるのに対し、NaX欠損マウスでは血圧は上がらなかった。
日刊工業新聞2018年12月21日