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服薬時間を自動でお知らせ

東北大が企業と共同開発、服薬支援で介護者の負担を軽減する
服薬時間を自動でお知らせ

配薬支援装置「HSS―10」の内部

 東北大学大学院医学系研究科の鈴木亮二助教と石神製作所(岩手県花巻市、阿部一郎社長、0198・23・4843)は、介護施設向け配薬支援装置「HSS―10」を共同開発した。食前・食後など服薬時間になると1人ずつ1回分の薬が提示される。ロボットや自動機の技術を応用している。配薬忘れなどのチェック機構も設けた。3カ月間の実地試験で平均14・2分かかっていた作業が10・7分に短縮され、配薬作業でのミスが減った。

 幅90センチ×奥行き40センチ×高さ77センチメートルのロッカーサイズの装置を開発した。10人3週間分の薬をセットできる。まず1回分の薬を一つの包みに入れた連続包装シートをドラムに巻きつけ、粉薬や目薬などはドラムの隣の箱に収納する。次に入所者や服薬時間を登録する。

 服薬時間をオルゴール音で知らせ、1回分の薬を自動で送り出す。職員が薬を受け取るとLEDが黄色、入所者に飲ませて確認ボタンを押すと緑、30分以上薬が受け取られなければ赤に光る。職員全員で状況を確認できる。
日刊工業新聞2018年12月7日

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