高齢者の暮らしに新たな選択肢、旭化成が狙う“元気なシニア”のニーズとは?

土地オーナーには一般の賃貸住宅との差別化を訴求する

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室内のバリアフリーにも配慮(ヘーベルヴィレッジ)
**立地・設備・駆けつけ充実
 旭化成ホームズは2020年度をめどに、シニア向け賃貸住宅を現状比3倍の1000戸超に増やす。足元のシニア住宅市場が自宅と介護施設の二者択一となっていることを踏まえ、自立した生活が可能なシニアが住み替える第3の選択肢として訴求。土地のオーナーにも一般の賃貸住宅と競合しにくい土地活用・賃貸事業として提案し、シニア事業のけん引役に育てる。

 旭化成ホームズは首都圏を中心に、立地や設備、駆けつけサービスなどを充実した「ヘーベルヴィレッジ」を拡大する。介護施設への入所が必要な段階ではないものの、自宅の広さや使い勝手の悪さに不安・不便を感じている“元気なシニア”を取り込む。介護度ではフレイル(虚弱)から要支援1・2程度を対象とし、地方の親を呼び寄せたい子どものニーズも開拓する。

 ヘーベルヴィレッジは9月末時点で26棟326戸が完成・稼働しており、入居率は95%以上と高い。居室面積は45―70平方メートルで、IHクッキングヒーターや浴室の暖房乾燥機をはじめ、生活反応を検知するセンサーや緊急通報ボタンなどを標準で備える。社会福祉士の定期訪問や連携医療機関での診療も受けられるほか、必要に応じて家事代行や訪問介護なども追加できる。

 また、土地のオーナーへの提案も強める。特に2棟目以降の賃貸住宅を検討するオーナーに重きを置き、まず保有物件同士で競合しない利点を説明。周辺に立地する一般の賃貸住宅と差別化できる優位性も強調する。建物は原則として同社が30年間にわたり一括で借り上げ、貸主として入居者募集から審査、建物や入居者の管理、契約更新やトラブル対応といった業務を担う。

日刊工業新聞2018年11月13日

COMMENT

国広伽奈子
デジタルメディア局
記者

高齢者向けサービスが増えていますが、同時に多様化も進んでいる印象が強いです。

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