ブログ市場に新風、“広告なし・縦書きOK”の無料サービス

KDDIウェブコミュニケーションズ、大手出版社とも連携

収益化のカギは電子書籍


 サーバー運用などを手がけるKDDIウェブコミュニケーションズ(東京都港区、山崎雅人社長、03・6371・1900)が、ブログ市場に新風を吹き込んでいる。広告非表示で、利用料が無料のブログサービス「g.o.a.t(ゴート)」に縦書き機能を加えたほか、大手出版社と連携して小説の配信を開始。ブログサービスとしては後発だが、特徴を打ち出して利用者拡大を狙う。

 「右も左も広告だらけ。間違えてクリックしてしまう」ストレスがきっかけで、高畑哲平副社長は2016年に広告なしのブログサービス・ゴートを立ち上げた。高画質な写真を複数枚アップロードできるほか、好きな写真を背景に設定でき、その上から文字が書ける。写真と文字に特化した独特の世界観が特徴だ。

 6月には縦書きにも対応した。ブログサービスは横書きが主流だが、「縦書きだからこそ書ける“世界観”がある」(高畑副社長)とその狙いを明かす。スマートフォンで読み書きすることを考慮し、スマホの画面サイズに合わせた段組みに設計。ユーザーの視線移動を抑え、読みやすくした。

 目下の課題は収益性の確保。カギを握るのは電子書籍だ。10月に小学館と連携し、同社が発売する小説を1日1話ずつ無料配信した。「電子書籍を購入しなくても短いスパンで気楽に読める」(同)利点があるという。さらにユーザーの読書量や読み進める速さなどのデータを蓄積。このデータを分析し、個人に適した作品を提案するサービスも検討するという。高畑副社長は「本のあり方、読み方をテクノロジーで変える」と力を込める。
(文=大城蕗子)

日刊工業新聞2018年12月7日

  

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