“せんべい”で伝える西陣織の魅力

鼓月の「千寿せんべい」、年の瀬を意識した期間限定商品

  • 0
  • 0
千寿せんべいと京都の伝統工芸である西陣織がコラボレーションした(鼓月提供)
**“西陣織”でおいしい味包む
 鼓月(京都市伏見区、中西英貴社長、075・623・1651)は、京菓子類を製造・販売している。1945年から、伝統の京菓子文化を大切に守り続けながらも、既成概念にとらわれない新たな京菓子を生み出してきた。その中でも、「千寿せんべい」が主力商品で、売上高の4割を占めている。サクッと口ほどけのよい波形の生地のおせんべいに、あっさりとしたシュガークリームを挟んだ和菓子。

 このたび“大切な人に贈りたくなる”年末ギフトとして、「おいしいものを渡したい」し「見栄えも気になる」というニーズに応えるための期間限定品をラインアップした。

 その一つとして提案するのが、千寿せんべいと京都の伝統工芸である西陣織とコラボレーションした「千寿せんべい 西陣織コラボ箱」。

 2018年に55周年を迎えたことを記念した商品。花柄と流水柄の2種類ある西陣織を使用した箱に、千寿せんべいを詰めた。箱デザインは、西陣織染織図案家の島村一範氏が担当した。

 価格は、16枚入が2100円(消費税抜き)、24枚入が3000円(同)、27枚入が3500円(同)、30枚入が4000円(同)、40枚入が5000円(同)。20年3月までの期間限定販売。

 花柄は、立涌文(たてわくもん)の波状の線に花柄を取り合わせ、金彩で華やぎを添えた。花々の中に鶴が紛れている。

 流水柄は、波間に飛鶴の影が映る情景をあらわした千寿せんべいをイメージした。すっきりした印象を与えるよう色合いと流水の大きさを考慮。こちらにも鶴を忍ばせている。

 デザインを担当した島村氏は大学卒業後、父で師匠の2代目島村正樹氏の元で10年の修行を経て、3代目として活躍する。1000年以上続く祇園祭の山鉾巡行でおなじみのはやし方が着る浴衣のデザインを15年から毎年手がけている。

 今回のコラボに対して、島村氏は「鼓月の千寿せんべいを食べる人が、西陣織に興味を持ってもらえるよう心を込めて、デザインを制作した」との思いを寄せるとともに「西陣織の魅力が詰まった作品づくりを通して視野を広げることで、その魅力を伝える一人になりたい」としている。

 鼓月では、そのほかに、鼓月の定番商品の「千寿せんべい」と季節商品をセットにした人気のギフトセットなどを用意。きんとん餡(あん)とほうじ茶ようかんの二層仕立ての「栗尽」や焼饅頭(まんじゅう)「山いちょう」などを詰め合わせた。
1945年から京菓子を製造する鼓月(鼓月提供)

日刊工業新聞2018年11月30日

関連する記事はこちら

特集