加圧で色が多様に変化するゴム、どんな仕組み?

東京理科大が開発、コンクリのクラック検出に提案

 東京理科大学の古海誓一准教授と府川将司大学院生らは、圧力でさまざまな色に変化するゴムを開発した。セルロースを原材料としてゴムの内部で液晶状態のらせん構造を作る。このらせんの周期がゴムの変形によって変化し、特定の色の光を反射する。ゴムを微細な凹凸に押し付けると、50マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の凹凸を色の違いとして表現することができた。コンクリート構造物のクラック検出などに提案する。企業と共同で3年程度での実用化を目指す。

 食品などに使われるヒドロキシプロピルセルロース(HPC)を用いてセルロース液晶ゴムを開発した。HPCのらせん構造の周期にあった光を反射する。ゴムを圧縮して、らせん構造を縮ませると短波長側の光を反射するようになる。反対に力が緩むとらせんの周期が広がり、長波長側にシフトする。波長の変化は可逆的で繰り返し利用できる。

 透明なゴムが圧縮されて赤くなったり、赤いゴムが緑や青に変色したりする。実験ではもともとは赤いゴムに210キロパスカルの力をかけるとオレンジ、1860キロパスカルで緑、3000キロパスカルで水色、4600キロパスカルで青と変色した。セルロースへの化学修飾で応答性を制御できる。0―250キロパスカルの間で赤から青にも変色できた。

 今後圧力への応答性を高め、20キロパスカル以下の変化を変色でとらえられるようにする。すると脈拍など小さな変化を可視化できるようになる。詳細は21日から東京都江戸川区のタワーホール船堀で開かれるポリマー材料フォーラムで紹介する。

日刊工業新聞2018年11月14日

  

ファシリテーター紹介

記者・ファシリテーターへのメッセージ

この記事に関するご意見、ご感想
情報などをお寄せください。