大手電機の決算、日立・ソニーは最高益も漂う不安

貿易摩擦引き金に中国の投資に減速感

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日立の東原社長<左>とソニーの吉田社長
 電機大手8社の2018年4―9月期連結決算が8日出そろい、5社が営業増益だった。日立製作所とソニーは過去最高益となった。ただ、19年3月期は米中貿易摩擦を引き金に中国での設備投資に減速感が見られるなど不透明感も漂っている。

 同日発表した東芝の4―9月期連結決算(米国会計基準)の営業利益は前年同期比80・7%減の69億円。前年同期にあった賞与削減などの緊急対策効果が剥落したため。19年3月期連結業績予想は構造改革費用が膨らんだことや英原発子会社の清算に伴い損失を計上したことで、営業利益・当期利益とも下方修正した。

 19年3月期の予想は東芝のほか3社が見直した。ソニーはゲーム事業や音楽事業が好調で、過去最高益を視界に捉える。三菱電機は顧客の設備投資の減速を受け、営業利益などを下方修正した。シャープは中国のテレビ販売が不振で売上高を引き下げたが、コスト削減で利益は上振れを見込む。

 各社にとって米中貿易摩擦の世界経済への余波が懸念材料となる。日立の西山光秋専務は「直接的な影響はないが、経済全体への冷え込みなどの影響は見通しにくい。マクロ環境が不透明なため、(上期は最高益だったが)通期予想を据え置いた」と語る。

 貿易摩擦の影響を抑えるため、生産地の切り替えなどを模索する動きも一部で出ている。
                     

日刊工業新聞2018年11月9日

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