“AIで配達ルート最適化”に効果あり、日本郵便が地方都市でも実証へ

早期の本採用を視野に

 日本郵便は人工知能(AI)を活用した配達ルート最適化の実証局を2018年内にも拡大する。名古屋大学発ベンチャー、オプティマインド(名古屋市中村区)の技術を用いて大都市近郊だけでなく、愛媛県や石川県などの地方都市でも実証を進める。これまでの実証では経験の浅い新人郵便局員でも、短時間で効率的な配達ルートを作成でき、配達時間の短縮にも効果が表れた。早期の本採用を視野に入れている。

 日本郵便は2017年、スタートアップ企業を対象にしたオープンイノベーションプログラム「ポストロジテックイノベーション」で、オプティマインドの提案を採択。最優秀賞に選び、埼玉県の草加郵便局で、18年2―3月に配達ルート最適化プログラムの実証実験を実施した。

 結果、ベテラン局員で14分、新人局員で44分かかっていた配達ルート作成時間を6分まで短縮。作成したルートを使った新人の配達も、ベテランから数分の遅れで収まった。新人でも効率の良いルートの作成と配達ができることを確認できた。

 日本郵便とオプティマインドは練馬局(東京都練馬区)や名古屋北局(名古屋市北区)でも実証し、成果を挙げてきた。複数局での実証は技術の有効性を確かめるとともに、実際の現場が直面している課題に対応することで、配達ルート最適化プログラムの完成度を高めるのが狙い。

 作成したルートに対して、停車場所や停車時間など実績をフィードバックする。また、実証を通じてベテランのノウハウ採り入れや、宅配ボックス利用を考慮したルートの設定、不在可能性が高い時間の検討など、より高精度に作業効率化を図れるよう学習を進める。

日刊工業新聞2018年11月7日

  

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