新型iPhone搭載の機能を活用、スマホで観光案内の実力

ディープス・テクノロジーズが「Deaps」運用

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新型アイフォーンを発表するティム・クックCEO(アップル公式動画より)
 ディープス・テクノロジーズ(東京都中央区、宮本章弘社長、03・6222・8970)はエッジ(端末側)人工知能(AI)技術を活用し、手持ちのスマートフォンに保存された写真を端末内で即時分析するシステムを開発した。13万人超が利用する観光会員制交流サイト(SNS)向けアプリケーション(応用ソフト)「Deaps(ディープス)」で運用する。エッジ搭載の推論エンジンで個々の興味や関心を分析し、レコメンド(推奨)に反映できる。

 Deapsはユーザー投稿型のAI対応の観光プラットフォーム。今回はクラウド上のAI分析に加え、新たにエッジのみでユーザーの興味・関心を分析する技術を開発し、業界に先駆けて実用化する。クラウド上のAIを用いず、端末内で分析が即時処理できるため、プライバシーを保ちながら高精度のレコメンドを実現する。

 エッジAIは米アップルの新型iPhone(アイフォーン)に搭載されたニューラルエンジンがベースとなる。具体的にはディープラーニング(深層学習)で独自に作成した学習モデルを新型アイフォーン搭載の「コアML(機械学習)」上で動かし、観光に関連する88のカテゴリーで興味や関心を分析し推論する。

 開発したエッジAIシステムはスマホに保存された写真数千枚分を15秒程度で分析可能。コアMLの本格活用はまだ前例がなく、アップルからも事例紹介で問い合わせが入っているという。

 エッジAIはアプリ利用開始当初から精度の高いレコメンドが可能。推奨コンテンツをユーザーがいる場所から近い順に表示する。例えば山の写真を多く撮っていた人には近くの山を表示する。何を検索してよいか分からない状態でも使用できることから、多様化する観光ニーズやインバウンド(訪日外国人)観光客の要望などにも応えられる。

 Deapsはこれまでアプリ内でのユーザーの利用履歴をクラウド上で学習し、その結果をレコメンドに反映していた。ユーザー数は着実に伸びていたが学習の成果が出る前に離脱するユーザーへの対応が課題だった。

日刊工業新聞2018年11月5日

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