入浴中の事故、本当の実態をIoTで調査

LIXILが専用機器を開発

 LIXILは浴槽に浮かべるだけで入浴中の心拍数と湯温データをリアルタイムで収集できる入浴調査専用のIoT(モノのインターネット)機器を開発した。冬場は65歳以上の高齢者の入浴中の事故死が増加。主な要因はヒートショックと言われているが、同社では熱中症の可能性も高いのではないかとみている。介護事業者など他社との連携も探りながら、産学医で入浴実態調査を進める。

 入浴調査専用のIoT機器は、入浴時に浴槽に機器を浮かべるだけで簡単に設置できる。入浴者の心拍数と湯温データを測定し、ワイファイを通じてデータをクラウド上に集める。リアルタイムで入浴データを取得できる。また各家庭からクラウドに収集したデータからは、入浴時間と体温を推定可能だ。

 入浴に関するデータを収集する際、研究室での調査や口頭回答のアンケートは、あいまいな記憶に基づくものも多くなる。開発したIoT機器を使うことで、自宅で普段通りの入浴をしながら正確にデータを測定し、これを基に調査することが可能となる。

 すでに実施した200人の入浴実態調査の結果によると、消費者庁が推奨している「41度C以下で10分以下の入浴」を満たさない入浴者が多いことが分かった。今後さらに調査対象者を増やして、入浴実態調査を進めていく。

 2015年には家庭の浴槽で4804人が溺死しており、そのうち約9割を65歳以上が占める。

日刊工業新聞2018年10月26日

  

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