金メダリストも愛用する“マフラー風マスク”、欧州で人気の理由
くればぁのマスクはファッション文化の壁を乗り越えた
**習慣研究、欧州でヒット
一見するとマフラー、でも実はマスク。くればぁ(愛知県豊橋市、中河原毅社長、0532・51・4151)のユニークなマスク「bo―bi(ぼうび)プロテクトスカーフ」が欧州でヒットしている。もともと高性能のマスクで注目されていた同社。日本のようにマスクを使う習慣がない欧米にも広げようと考案した。
同社はメッシュ技術を軸に幅広い製品を手がけている。マスクはその一つだ。目の大きさが0・1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)レベルの微細メッシュを何層にも重ねた構造で、性能の高さに定評がある。フィギュアスケートの羽生結弦選手の愛用も知名度を押し上げた。
その高性能マスクで欧米市場の開拓に挑戦する。だが欧米では、マスク着用は「特別な病の時につける」もので「ファッションのバランスが崩れる」と見るのが一般的。同社のマスクといえども、そのままでは市場に受け入れられない。
欧米人に着用してもらえるマスクとは―。開発陣は現地調査のため、イタリアに飛んだ。同国は地域によっては粒子状物質(PM)2・5の飛散量が多い。そこで開発陣が目にしたのは、道行く人がマフラーで口や鼻を覆っている姿だった。それも一人や二人ではなかった。これが開発のヒントとなった。
カシミヤ製マフラーの内側に10層の高性能メッシュフィルターを縫い付けた。そこを口元に当ててマスクとして使用する。フィルター部分は取り外し可能で、洗って繰り返し使える。
マフラー型マスクは2月にインターネット通販で欧州向けに発売した。価格は4万7800円(消費税込み)。同社のマスクはそれまで欧州向け販売の実績はなかったが、マフラー型マスクは現地調査したイタリアを中心に発売1カ月で100万円を売り上げ、生産が追いつかず、いったん販売を止めたほど。
マスクが欧州でも受け入れられたことで、中河原社長は「米国やその他の国へも売り込みたい」と意気込む。
(文=名古屋・岩崎左恵)
一見するとマフラー、でも実はマスク。くればぁ(愛知県豊橋市、中河原毅社長、0532・51・4151)のユニークなマスク「bo―bi(ぼうび)プロテクトスカーフ」が欧州でヒットしている。もともと高性能のマスクで注目されていた同社。日本のようにマスクを使う習慣がない欧米にも広げようと考案した。
同社はメッシュ技術を軸に幅広い製品を手がけている。マスクはその一つだ。目の大きさが0・1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)レベルの微細メッシュを何層にも重ねた構造で、性能の高さに定評がある。フィギュアスケートの羽生結弦選手の愛用も知名度を押し上げた。
その高性能マスクで欧米市場の開拓に挑戦する。だが欧米では、マスク着用は「特別な病の時につける」もので「ファッションのバランスが崩れる」と見るのが一般的。同社のマスクといえども、そのままでは市場に受け入れられない。
欧米人に着用してもらえるマスクとは―。開発陣は現地調査のため、イタリアに飛んだ。同国は地域によっては粒子状物質(PM)2・5の飛散量が多い。そこで開発陣が目にしたのは、道行く人がマフラーで口や鼻を覆っている姿だった。それも一人や二人ではなかった。これが開発のヒントとなった。
カシミヤ製マフラーの内側に10層の高性能メッシュフィルターを縫い付けた。そこを口元に当ててマスクとして使用する。フィルター部分は取り外し可能で、洗って繰り返し使える。
マフラー型マスクは2月にインターネット通販で欧州向けに発売した。価格は4万7800円(消費税込み)。同社のマスクはそれまで欧州向け販売の実績はなかったが、マフラー型マスクは現地調査したイタリアを中心に発売1カ月で100万円を売り上げ、生産が追いつかず、いったん販売を止めたほど。
マスクが欧州でも受け入れられたことで、中河原社長は「米国やその他の国へも売り込みたい」と意気込む。
(文=名古屋・岩崎左恵)
日刊工業新聞2018年10月25日