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世界でも類を見ないコンビニ用ロボット競技会が大人気

WRS開催中、ジュニア部門も熱戦
世界でも類を見ないコンビニ用ロボット競技会が大人気

ロボットが店員に代わり欠品などをチェック

 世界でも類を見ないコンビニエンスストア用ロボットの競技会が幕を開けた。東京・有明の東京ビッグサイトで開催中の「ワールド・ロボット・サミット(WRS)」。18日に始まったコンビニ種目は、大会屈指の人気競技。コンビニ各社が人手不足に悩む中、課題解決につながる技術が現れるか―。参加各チームは技術者としてのプライドをかけ、記念すべき初代王者の座を狙う。また別の競技場では19歳以下の「ジュニア」部門も始動。21日の閉幕まで各競技で熱戦を繰り広げる。

 “未来のコンビニ”を合言葉にロボット技術を競う「フューチャーコンビニエンスストアチャレンジ」。WRSで全種目中トップの23チームが参加し、店舗内作業の自動化に挑んだ。「コンビニに特化したロボットコンテストは世界初」と競技委員の新妻実保子中央大学准教授は意義を強調する。

 初日の競技は接客がテーマ。参加者は未来の接客システムを提案し、ロボットで実演を披露した。主催者側は実演の成功度や提案の独自性などを採点し、順位に反映させる。

 THKのヒト型ロボット「SEED―noid」を用い、観客らを惹きつけたのが、名城大学のチーム「MeiBlue」だ。ロボットが店員に代わり欠品などをチェックするシステムを披露。リーダーの大原賢一准教授は「店員と客がコミュニケーションを取る時間を最大限に確保するための仕組みだ」と有用性をアピールした。

 一方、ジュニア部門も18日に実競技が始まった。“ロボットのいる家庭”がテーマの「ホームロボットチャレンジ」では学生らが自作の小型ロボを用い、障害物をよけたりペットボトルを所定の位置に運んだりする課題に挑戦。一度失敗してもパソコン上で懸命に調整する“未来のロボット技術者”の姿に、来場者は目を奪われた。
日刊工業新聞2018年10月19日

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