アニメグッズの街に変貌、アキバに日本の苦境を見る

侮るなかれ、中国のモノづくり力

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 昔なら秋葉原の裏道で探したようなパソコンやスマートフォン関連の小物を、海外から買うことが増えた。日本の通販に店を出し、中国本土や台湾から郵送してくる。到着まで数週間かかる“個人輸入”だ。

 よく似た商品を、大手ブランドが数倍の価格で販売していることが珍しくない。食品や衣料品なら偽物を疑うが、電子機器の場合は外装の汚れや過剰生産品の処分が多い。

 帳簿上では廃棄にしておき、こっそり市場で売る。むろんルール違反だ。だが、かつて日本の下請けメーカーも、そうした処分品を電気街の小さな店に流して企業を成長させた。海の向こうで産業の高度化が進んでいることを感じる。

 中国のモノづくり力を軽視するなかれ。昨年、深圳の新興メーカーが売り出した超小型パソコンは、フルHDの7インチ画面にキーボードを備え、重さは500グラム。ポケットに入るウィンドウズ10マシンが実売500ドル以下で手に入る。

 日本で同じ製品を開発したら、間違いなく数倍の価格になるだろう。たまに品質に難があるものの、昨今の「中華スマホ」台頭をみれば“軽薄短小”が日本製品の代名詞だった時代は遠い昔だ。アニメグッズの街に変貌しつつあるアキバに、日本の苦境を見る。

日刊工業新聞2018年10月4日

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