売り切り型では先細り…金型メーカーが狙うストック型ビジネスとは?

IBUKI、金型内製支援の技術チーム派遣

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IBUKIの技術者を顧客企業に送り込み金型を量産できる体制を整える
 IBUKI(山形県河北町、松本晋一社長、0237・72・7121)は、自動車部品メーカーなどを対象とした射出成形用金型の内製立ち上げ支援事業に乗り出す。設計や仕上げ責任者など金型の製造・開発に携わるIBUKIの専門技術者チームを送り込み、顧客企業自らが金型を量産できる体制を整える。支援後は金型生産量に応じて一定額の支払いを求める。金型業界においてレベニューシェア(利益分配型)を導入する新たなビジネスモデルとして注目を集めそうだ。

 IBUKIは5人1組程度の専門家チームを1カ月間500万円前後からの価格で顧客企業に派遣し、開発から量産までのノウハウを伝授する。指導期間は1―3年を想定。支援により量産した金型については、契約時に設定した金額をIBUKIに支払う必要がある。

 IBUKIは電機・自動車業界向けに射出成形用金型を供給する中堅メーカーで事業規模は年間約8億円。内製立ち上げ支援事業では年間3件程度の受注を見込む。日系企業の海外工場をはじめ、グローバル展開を視野に入れる。

 日本の素形材産業の生産額は2007年に5兆円を超えたが、国内の自動車生産の減少などにより、15年には約4兆円に下落。内需縮小に加え、新興国の金型メーカーの台頭など明るい材料に乏しい。

 IBUKIは金型単体の売り切り型ビジネスでは先々苦しくなるとみている。このため、メンテナンス事業をはじめ、継続的に顧客企業と接点を持ちながら、収益を上げるストック型ビジネスモデルにかじを切っている。

(文=編集委員・鈴木真央)

(2018年9月13日)

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梶原洵子
編集局第二産業部
記者

IBUKIは、2014年に製造業向けコンサルティングのO2(東京都港区)に買収された後、破綻寸前から劇的な復活を遂げました。これからのビジネス変革も注目されます。

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