ボールネジで世界2位の台湾メーカー、100億円投資し日本に工場の狙い
ハイウィン、国内半導体製造装置メーカーへ供給拡大
台湾のハイウィンは日本で直動製品の本格生産に乗り出す。神戸市に装置の位置決めなどに使われる基幹部品のボールネジや直動案内機器の工場と研究開発拠点を新設し、2020年に稼働する。投資額は約100億円。部品を納める日本の工作機械や半導体製造装置メーカー向けに、国内で開発・生産の一貫体制を構築することで事業拡大につなげる。海外の直動部品メーカーが日本で本格的な工場を新設するのは初めてとみられる。
ハイウィンは直動製品の生産で世界2位とみられ17年12月期の売上高は約800億円。神戸市に約2万5000平方メートルの用地を確保し、ボールネジの軸や直動案内機器のレールの加工から、ナットの生産、組み立てまで一貫して手がける工場を新設する。従来は台湾から完成品や半製品を輸入し、顧客の仕様に合わせて仕上げ加工をするなどして納めていた。
日本では工作機械向けの供給が多かったが、17年に米大手半導体メーカーの調達網に加わり、国内半導体製造装置メーカーへの供給を拡大。日系完成車メーカー向けの需要も広がる。卓永財ハイウィン会長は18年の日本の受注は「前年比50%以上の勢いで伸びている」という。
背景には、世界的な設備投資の急増で直動製品の需給が逼迫(ひっぱく)し、生産設備の納期が遅延していることがある。出荷への影響を懸念した最終品メーカーが調達先を増やす中、ハイウィンの商品や供給力を評価する動きが広がったようだ。新工場には開発拠点も併設。100人規模の人員を配置し、顧客の要望に迅速に応える体制を整備する。
ハイウィンは直動製品の生産で世界2位とみられ17年12月期の売上高は約800億円。神戸市に約2万5000平方メートルの用地を確保し、ボールネジの軸や直動案内機器のレールの加工から、ナットの生産、組み立てまで一貫して手がける工場を新設する。従来は台湾から完成品や半製品を輸入し、顧客の仕様に合わせて仕上げ加工をするなどして納めていた。
日本では工作機械向けの供給が多かったが、17年に米大手半導体メーカーの調達網に加わり、国内半導体製造装置メーカーへの供給を拡大。日系完成車メーカー向けの需要も広がる。卓永財ハイウィン会長は18年の日本の受注は「前年比50%以上の勢いで伸びている」という。
背景には、世界的な設備投資の急増で直動製品の需給が逼迫(ひっぱく)し、生産設備の納期が遅延していることがある。出荷への影響を懸念した最終品メーカーが調達先を増やす中、ハイウィンの商品や供給力を評価する動きが広がったようだ。新工場には開発拠点も併設。100人規模の人員を配置し、顧客の要望に迅速に応える体制を整備する。
日刊工業新聞2018年6月14日