未来のエンジニア育てろ!企業が夏休みにあの手この手

新潟県内各地でイベント

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新潟市の共同工場で航空機部品の作り方などの説明を受ける新潟工業高校の生徒ら
 子どもたちの夏休み中に、新潟県内各地で学生や児童を対象にしたモノづくり体験や最先端の技術を学べる催しが開かれた。8月にイベントを実施することで、自由研究のテーマなどを提供するだけでなく、モノづくりに興味を持ってもらい未来のエンジニアを育成しようという狙いもある。各地の様子を追った。

 新潟工業高校機械科の生徒およそ40人が、新潟市南区の航空機部品共同工場を初めて見学した。工場は新潟市が航空機関連産業を育成すべく立ち上がった産学官連携プロジェクト「NIIGATA SKY PROJECT」の共同工場で、3月に開所。多工程にわたる機体部品製造の一括受注を狙うグループ「NSCA」のメンバーが入居している。

 同市の担当者らは、世界の航空機需要が伸びている現状や、プロジェクトを構築した背景を紹介。工場に入居する3社など、プロジェクトに参加する計5社の仕事内容を各社が説明した。航空機業界への就職を望む2年生の谷津雛葵さんは「見学でより興味が高まった」と目を輝かせた。

 同校より前に見学に来た長岡工業高等専門学校の生徒は、見学がきっかけで工場に入居する新潟メタリコン工業(新潟市東区)に入社のエントリーシートを提出したという。同市の宮崎博人航空産業立地推進室長は「これからも見学を受け入れて、航空部品業界への就職希望者を増やしたい」としている。

 同工場から徒歩5分のファンヒーターメーカーのダイニチ工業でも、従業員の子どもらが対象の「子ども参観日」を3年ぶりに実施した。参加者は43人と「例年より多い方だ」(小出和広広報室長)。開催目的は親の仕事とモノづくりの楽しさを知ってもらうことだ。

 「ものづくり広場」は県工業技術総合研究所(新潟市中央区)と新潟テクノスクール(同)の共催で実施。3Dプリンター体験や自動車整備など各所10以上のメニューを設けた。イベントは10年以上開かれている。「以前遊びにきたという生徒もいる」(佐藤直樹総括主任指導員)というから、着実にモノづくり人材づくりへつながっている。
(文=山田諒)

日刊工業新聞2018年8月31日

COMMENT

新潟労働局によると、2018年3月の高校卒業者の求人・就職状況は、県内の製造業が求人3374人に対し、就職者は1594人。求人が前年比16・2%増なのに、就職は同2・3%減と人材確保は厳しさを増す。効果を示し始めている各地の催し。今後もさらなる興味喚起のため、取り組みは続く。 (日刊工業新聞社新潟支局・山田諒)

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