楽天のエンジニア採用活動でも活躍するイニエスタ選手

「欧州での応募数がどっと増えた」(楽天の採用担当)

 楽天は、海外でのエンジニア採用に向けてアピール合戦を繰り広げている。人工知能(AI)やブロックチェーン(分散型台帳)を活用したサービス開発を軌道に乗せるには、優秀なエンジニアの確保が欠かせないからだ。在籍するエンジニアのうち6割は外国籍という楽天。世界中で人材の取り合いが進む中、楽天はどう戦っているのか。

 「楽天のサービスを利用しているが、運営する“楽天”を知らない人が多かった」―。楽天のエンジニア採用グループマネージャーのフランソワ・ベジェロンさんはこう話す。海外では対話アプリケーション(応用ソフト)「バイバー」などの利用者は多いが、運営者である楽天の知名度は高くなかった。

 そこで認知度向上の一手として、スポーツ分野への投資を進めた。スペインの名門サッカークラブ・バルセロナとパートナー契約を締結。また、傘下のヴィッセル神戸にアンドレス・イニエスタ選手を迎え入れた。これにより「欧州での応募数がどっと増えた」(ベジェロンさん)とその効果を語る。

 採用では、海外の大学と連携し会社説明会を開催している。インド工科大学では毎年数百人の学生に対し、EC(電子商取引)事業やトラベル、アプリなど楽天のサービスを紹介。楽天で、どういう仕事ができるのかきっちり説明した上で、希望職種への応募を受け付ける。シンガポールなどでも同様な説明会を開催している。

 楽天は第4の携帯キャリアとして、2019年10月にサービス開始を予定するなど、今後も事業領域は広がる。「ベストサービスをつくるには、ベストエンジニアが必要」(同)と、採用活動の重要性も増す。ブランド力向上と説明会を始めとした海外大学での採用活動の両面から優秀な人材の確保を続ける。
海外で会社説明会を実施(シンガポール)

(文=大城蕗子)

日刊工業新聞2018年7月28日

葭本 隆太

葭本 隆太
08月28日
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バルセロナとのパートナー契約やイニエスタ選手の獲得は、世界で楽天のサービスのブランドを高める狙いがあるとは見られていましたが、人材獲得でも好影響が出ているようです。三木谷会長兼社長はどこまで狙って投資判断を下したのでしょうか。

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