米向け工作機械、中国から日本へ生産移管。三菱電機が貿易摩擦を懸念

25%の制裁関税の対象品

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放電加工機など2品目の生産を大連工場から名古屋製作所に移管した(大連工場)
 三菱電機は米中貿易摩擦に対応するため、米国向けの工作機械の生産を中国から日本に移管した。金型製造などに使う放電加工機と金属板を切断するレーザー加工機で、両品目とも米政府が7月に発動した25%の制裁関税の対象となった。いずれも中国生産機の比率が高く、米国での競争力を保つには日本からの輸出に切り替える必要があると判断した。米中貿易摩擦で経営戦略の転換を迫られるケースが出てきた。

 8月中旬までに2品目の生産を中国・大連工場から、加工機の主力生産拠点である名古屋製作所(名古屋市東区)に移管した。一部は国内の協力会社に委託する。大連工場は中国向けの機種を中心に生産を続ける。

 三菱電機の米国販売に占める中国製機種の比率は、放電加工機が7割、レーザー加工機が3割といずれも高い。日欧の競合会社は日本や米国、タイ、欧州などの生産が多い。こうした状況で、同社が中国から輸入し、制裁関税分を製品価格に転嫁するのは困難だとみている。

 三菱電機は両品目の生産拠点を日本と中国に設け、拡大してきた。国内工場は内需を中心とし、中国は中国向けをはじめ外需の量産工場の位置付けだ。米中貿易摩擦で、生産品目の分担など経営戦略の見直しを迫られる格好になった。

 一方、貿易摩擦により世界経済の冷え込みが懸念される。企業の設備投資は活況が1年ほど続いたが、変調の兆しがある。

日刊工業新聞2018年8月28日

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六笠友和
編集局経済部
編集委員

日本工作機械工業会(日工会)の調べでは、7月まで工作機械の世界受注は高水準を維持したが、中国を含むアジアでの一般機械向けの受注は20カ月ぶりに前年の実績を下回っている。

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