工作機械受注「異例のハイペース」に脆弱さ

部品不足解消、当初よりずれ込む

 日本工作機械工業会(日工会)がまとめた2018年1―6月の工作機械受注実績は、前年同期比26・1%増の9640億4500万円で過去最高を記録した。全ての月で単月の最高額を更新し、年換算では1兆9280億円となり、「異例のハイペース」(飯村幸生日工会会長)だ。

 内需は同33・7%増の3837億4300万円で、08年のリーマン・ショック直前を上回る。一般機械、自動車、電気・精密向けで設備投資が進んだ。

 外需は同21・6%増の5803億200万円で、中国とともに過去最高だった。中国はスマートフォンなどの電気・精密向けが減ったが、自動車、一般機械向けを取り込んだ。

 先行きは主要部品や人手不足による供給難に直面し、米中の貿易戦争による世界経済の後退懸念がある。今年の工作機械市場は年初から「好調だが脆弱(ぜいじゃく)」(飯村会長)とされたが、その脆弱さが姿を現しつつある。

 日工会は当初、夏頃に部品不足解消を見込んでいたが、同会の調査では直動案内機器(ガイド)の納期が最大21カ月、ボールネジが同18カ月と大幅に伸び、解消時期が「19年以降にずれ込むとみる会員が多い」(同)。貿易戦争などで経済が冷え込めば「工作機械業界に確実に影響してくる」(同)と警戒する。
                    

日刊工業新聞2018年7月20日

六笠 友和

六笠 友和
07月21日
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マイナス要素はありつつも、現時点で大・中小企業の設備投資は依然強く、7月以降も同様の水準で推移するとみている。

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