厚さ50センチのコンクリ下の人も見つかる、世界で使われる生存者検知機のスゴさ
ライフセンサーの「レスキューレーダー」
ライフセンサー(東京都品川区、イクラモフ・ガイラト社長、03・5449・2337)は、わずかな胸の動きも検知でき、がれきの下で呼吸している生存者を見つけ出せる機器「レスキューレーダー」を開発した。レーダーを遮る障害物がなければ厚さ50センチメートルのコンクリートの下にいる人も検知できる。現在、日本各地の消防施設に導入されているほか、国際協力機構(JICA)も採用。世界中の災害現場で使用実績をもつ。
開発したのはイクラモフ社長。ロシアのレーダーセンシング技術を利用した。「災害救助犬もにおいで人を検知するが、生きているかはがれきを撤去してみないとわからない。生きている人を優先的に発見し、助けられる」と長所を語る。
レスキューレーダーは、がれきの上からレーダーを当てると、下にある動く物体を検知する機器。Wi―Fi(ワイファイ)通信で結果をパソコンに表示する。大きな動きがあれば人の絵が、呼吸する胸の動きのみであれば心臓の絵が動く。意識はないが呼吸はある状態の生存者も発見できるのが特徴だ。また人までの距離を測定するため、重機を使うか人の手で掘り進めるか、救出方法の判断材料も増やせる。
イクラモフ社長は「プレートの間に人がはさまっている可能性もあるため、横からもレーダーを当てる。所要時間は一つの場所につき1分程度。レーダーを当てる人と結果を見る人、2人ひと組にすればスムーズだ」と胸を張る。
さらに1人で持ち運べるコンパクトサイズな上、雪や吹雪の現場でも使える。ニュージーランドや中国四川省の地震で使用され、東日本大震災でも威力を発揮したという。
イクラモフ社長の開発は終わらない。レスキューレーダーの性能と感度を向上させつつ、周辺機器も開発している。2009年には大きな動きを検知してアラームを鳴らす「レスキューレーダーライト」を発売した。
イクラモフ社長は「感度は低いがコンパクトで低価格。何個も所持できるため、広範囲に置ける。アラームが鳴った場所でレスキューレーダーを使えば、より速く生存者を発見できる」と意気込む。迅速性を高めるべく試行錯誤を続ける。
さらに同社では、見守り分野で技術の活用を進める。置くだけで人の動きと呼吸を把握できる手のひらサイズの製品を開発中。イクラモフ社長は「人が動いているかを検知することで生きているかがわかる。無呼吸症候群や乳幼児の突然死症候群対策にも活用してもらいたい」と笑顔をみせる。
開発したのはイクラモフ社長。ロシアのレーダーセンシング技術を利用した。「災害救助犬もにおいで人を検知するが、生きているかはがれきを撤去してみないとわからない。生きている人を優先的に発見し、助けられる」と長所を語る。
レスキューレーダーは、がれきの上からレーダーを当てると、下にある動く物体を検知する機器。Wi―Fi(ワイファイ)通信で結果をパソコンに表示する。大きな動きがあれば人の絵が、呼吸する胸の動きのみであれば心臓の絵が動く。意識はないが呼吸はある状態の生存者も発見できるのが特徴だ。また人までの距離を測定するため、重機を使うか人の手で掘り進めるか、救出方法の判断材料も増やせる。
イクラモフ社長は「プレートの間に人がはさまっている可能性もあるため、横からもレーダーを当てる。所要時間は一つの場所につき1分程度。レーダーを当てる人と結果を見る人、2人ひと組にすればスムーズだ」と胸を張る。
さらに1人で持ち運べるコンパクトサイズな上、雪や吹雪の現場でも使える。ニュージーランドや中国四川省の地震で使用され、東日本大震災でも威力を発揮したという。
イクラモフ社長の開発は終わらない。レスキューレーダーの性能と感度を向上させつつ、周辺機器も開発している。2009年には大きな動きを検知してアラームを鳴らす「レスキューレーダーライト」を発売した。
イクラモフ社長は「感度は低いがコンパクトで低価格。何個も所持できるため、広範囲に置ける。アラームが鳴った場所でレスキューレーダーを使えば、より速く生存者を発見できる」と意気込む。迅速性を高めるべく試行錯誤を続ける。
さらに同社では、見守り分野で技術の活用を進める。置くだけで人の動きと呼吸を把握できる手のひらサイズの製品を開発中。イクラモフ社長は「人が動いているかを検知することで生きているかがわかる。無呼吸症候群や乳幼児の突然死症候群対策にも活用してもらいたい」と笑顔をみせる。
日刊工業新聞2018年8月20日