伸びるバーコード市場、読み取り装置製造企業の技術開発戦略は
オプトエレクトロニクス、第1開発部部長に聞く
オプトエレクトロニクスは、バーコード読み取り装置の企画・開発・製造・販売を手がける。バーコード市場は、バーコードだけを読み取る1次元製品から、文字やマーク、記号も読み取れる2次元バーコードを読み取る製品が主流になりつつあり、転換期を迎えている。同社もそれらの製品・モジュール開発に注力している。基幹技術の開発を担う第1開発部の福場賢部長に今後の展望を聞いた。
―バーコード市場はどのように変化していますか。
「日本の1次元製品は電荷結合素子(CCD)方式、世界はレーザー方式が主流。1次元は現状維持、もしくは少しずつ縮小するとみている。2010年頃から2次元製品が急速に増えており、今後も確実に成長する。2次元製品はカメラなので、1次元、2次元のバーコードとも読み取れる」
「バーコード市場は全体で毎年約5%伸びている。今後も5%程度の成長を維持するだろう。人手不足の深刻化や生産性向上の推進は、バーコードが飛躍する好機。中国系の『支付宝(アリペイ)』のような電子決済分野が軌道に乗れば、ますます成長できる」
―今後の戦略は。
「1次元は自動認識技術、2次元は画像処理技術による自動認識技術が必要になる。当社の目標に対して、現段階の進展はまだ半分程度。これまで培ってきた自動認識技術を中核に画像処理技術を強化し、小型で高性能のモジュールエンジンをつくっていく」
―無線識別(RFID)やスマートフォンがライバルとの見方もあります。
「RFIDの中でも遠くまで感知できる極超短波(UHF)帯は初期投資が大きく、金属や水の干渉に弱いという欠点はあるが、単価の高い商品や集合物に適する。例えば、工場ラインの大きな段ボールにはRFIDタグを付け、中の商品にはバーコードを付けるなど、それぞれの良さを生かし共存共栄ができると考えている。RFID市場が伸びると見込めれば参入も検討する。企業が業務で使うとなれば、高価格でオールラウンダーのスマホより、専用機を利用する方が得策だろう。ただ、バーコードが便利と気付く契機にもなるスマホは、普及に一役買っている」
(聞き手・石井栞)
―バーコード市場はどのように変化していますか。
「日本の1次元製品は電荷結合素子(CCD)方式、世界はレーザー方式が主流。1次元は現状維持、もしくは少しずつ縮小するとみている。2010年頃から2次元製品が急速に増えており、今後も確実に成長する。2次元製品はカメラなので、1次元、2次元のバーコードとも読み取れる」
「バーコード市場は全体で毎年約5%伸びている。今後も5%程度の成長を維持するだろう。人手不足の深刻化や生産性向上の推進は、バーコードが飛躍する好機。中国系の『支付宝(アリペイ)』のような電子決済分野が軌道に乗れば、ますます成長できる」
―今後の戦略は。
「1次元は自動認識技術、2次元は画像処理技術による自動認識技術が必要になる。当社の目標に対して、現段階の進展はまだ半分程度。これまで培ってきた自動認識技術を中核に画像処理技術を強化し、小型で高性能のモジュールエンジンをつくっていく」
―無線識別(RFID)やスマートフォンがライバルとの見方もあります。
「RFIDの中でも遠くまで感知できる極超短波(UHF)帯は初期投資が大きく、金属や水の干渉に弱いという欠点はあるが、単価の高い商品や集合物に適する。例えば、工場ラインの大きな段ボールにはRFIDタグを付け、中の商品にはバーコードを付けるなど、それぞれの良さを生かし共存共栄ができると考えている。RFID市場が伸びると見込めれば参入も検討する。企業が業務で使うとなれば、高価格でオールラウンダーのスマホより、専用機を利用する方が得策だろう。ただ、バーコードが便利と気付く契機にもなるスマホは、普及に一役買っている」
(聞き手・石井栞)
日刊工業新聞2018年8月14日