立山黒部のトロリーバス、最後の夏
関西電力が長野県と富山県の県境を結ぶ「関電トンネル」で運行するトロリーバス(トロバス)が最後の夏を迎えている。車両更新の時期に差し掛かり、中部山岳国立公園内で運行する環境性と、運行コスト(経済性)を考慮した結果、現在保有する全15台を電気バスに置き換える事を決めた。年内運行の11月までで姿を消す。
トロバスは電車のようなパンタグラフ(集電装置)とは違い、トロリーポール摺動式を採用し、押上力9キログラム(標準)で使用する。
そのトロリーから伸びるロープは、トロリーポールが架線から離線した際、自動的にレトリーバーと呼ばれるバスの背面にある丸い巻き取り装置で巻き取ることで設備の損傷を未然に防止する。
またトロバスは、営業運行の際、法的には鉄道扱いになるため、バスの「大型二種免許」の他に、鉄道の運転士が持つ免許「動力車操縦者運転免許」が必要となる。
クラックションの合図とともに、「シュイーン」とインバーター(VVVF)の音を響かせ、電車さながら、滑らかにトンネル内を加速していく。その独特の電車のようなバスと黒部の景色は、あと3カ月しかない。
(写真・文=田山浩一)
トロバスは電車のようなパンタグラフ(集電装置)とは違い、トロリーポール摺動式を採用し、押上力9キログラム(標準)で使用する。
そのトロリーから伸びるロープは、トロリーポールが架線から離線した際、自動的にレトリーバーと呼ばれるバスの背面にある丸い巻き取り装置で巻き取ることで設備の損傷を未然に防止する。
またトロバスは、営業運行の際、法的には鉄道扱いになるため、バスの「大型二種免許」の他に、鉄道の運転士が持つ免許「動力車操縦者運転免許」が必要となる。
クラックションの合図とともに、「シュイーン」とインバーター(VVVF)の音を響かせ、電車さながら、滑らかにトンネル内を加速していく。その独特の電車のようなバスと黒部の景色は、あと3カ月しかない。
(写真・文=田山浩一)
日刊工業新聞2018年8月11日