「日本に5軸加工機のブームを」 DMG森精機が顧客70社と連携するワケ

低い普及率、製造業の国際競争力に危機感

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発足式で5軸加工機の新しいブームを巻き起こそう…と呼びかける森DMG森精機社長
 DMG森精機は国内顧客70社と、工程集約や複雑形状の加工に向く5軸制御工作機械の研究組織を立ち上げた。70社に5軸機を貸し出すとともに技術者を派遣し、近隣の機械加工会社を集めた教育研修を行う。世界の製造業は工程集約の流れにあるが、これに適する5軸機の国内販売比率は10%台と40%前後の欧州、アジアに見劣りする。製造業の国際競争力を保つには、連携組織での活動が不可欠と判断した。(編集委員・六笠友和)

 「ものすごい危機感がある」。DMG森精機の森雅彦社長は5軸機の国内普及率の低さを危惧する。5軸機は複雑形状の加工に適するだけでなく、これまで複数の工作機械に分かれていた加工を、1台・1度の加工対象物(ワーク)の据え付けで完了できる工程集約などの利点がある。

 車部品は電気自動車(EV)シフトで大量生産品と少量生産品の二極化が予想される。少量品は工程集約、つまり5軸機に専用機などから置き換わりそうだ。ただ、3軸機への慣れや5軸機を操作する不安、計測、精度などが導入の壁だ。

 設立した「5軸加工研究会」では、DMG森精機の技術者が毎月2回出向き、集まった周辺工場の従業員に個別指導するほか、顧客の操作者育成を支援する。他にも研究者による講演や意見交換会を開く予定だ。

COMMENT

六笠友和
編集局経済部
編集委員

7日に開いた発足式で森社長は、「一緒に新しいブームをこの国で巻き起こしたい」と、集まった70社に呼びかけた。

キーワード
DMG森精機 工程集約

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