工作機械業界に押し寄せるテスラの波。ヤマザキマザックの全社員が「モデルS」に試乗

世界の技術革新と危機意識を共有

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全社員を対象に試乗体験を行っているEVセダン「モデルS」
 技術革新は既存の事業構造を大きく変える―。ヤマザキマザックは社員がそう実感し、革新と危機意識を促す目的で、米テスラ・モーターズの電気自動車(EV)の試乗体験を行っている。すでに国内全社員のうち半数が試乗しており、9月にも全員が乗り終える。

 ヤマザキマザックは2015年6月にEVセダン「モデルS」を導入し、日本国内の全社員を対象にした試乗体験を始めた。製造業はIoT(モノのインターネット)技術を活用し、工場設備や工場がネット接続したスマート化の方向に急速に進もうとしている。工作機械業界はこの対応が不可欠だろう。

 また、自動車のEV比率が高まれば、部品点数が大幅に減り、工作機械の需要が減るかも知れない。一段の技術革新と危機意識の共有を必要に思った山崎智久社長の発案で活動を始めた。

 これまで「モデルS」はインターネット使ったソフトウエアのアップデートがあり、15年7月にナビゲーション機能が、16年1月には自動運転機能がそれぞれ追加された。これには「通信によるアップデートを工作機械にも採用したい。今後、ソフトが重要になる」といった社員の声が聞かれた。

 試乗を通じ、コトづくりを大事にした製品開発への意欲や他業種からの参入という危機感なども語られているという。工作機械版「モデルS」の種はまかれた。

日刊工業新聞2016年6月24日

COMMENT

明豊
執行役員 DX担当
デジタルメディア局長

こういうの、とても大事。今後は成長が期待される航空機産業を狙い、大型工作機械の生産、販売に力を入れ始めている。マザックは本社の既存のショールームを改良し、航空機部品生産に必要な機械や技術を紹介するのに特化した「エアロスペース・テクノロジーセンタ」として、今夏までにオープンする予定。国内で特定の産業に狙いを絞ったショールームを作るのは同社で初めての試み。マザックは工作機械業界でも注目企業です。

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