高橋一生も口ずさむ、素材業界で社名変更が相次ぐワケ
事業の多角化やグローバル化
素材業界の有力企業が7月1日に社名変更の節目を迎える。旭硝子は「AGC」、北越紀州製紙は「北越コーポレーション」、日産化学工業は「日産化学」にそれぞれ変更し、社名からガラスや製紙、工業といった単語が外れる。事業の多角化やグローバル化を踏まえた措置で、新社名の下にグループの総力を結集し、時代の荒波に挑む。
旭硝子は2007年にグループブランドをAGCに統一し、連結子会社の社名にAGCを冠してきた。祖業のガラスに加え、電子や化学品などの事業も成長。地域や事業の枠を超えた融合の機運が高まる中、グループの中核である本体の社名をAGCに変える。「技術革新を支え、世界から信頼されるグループを目指す」と、島村琢哉社長は社名変更に込めた思いを語る。
北越紀州製紙は海外でのパルプ、特殊紙事業の拡大、中国での白板紙生産、国内での販売代理店設立と、この10年で洋紙の上流、下流側の事業を強化してきた。新陳代謝させた事業構成を反映し、今後も領域を拡大する決意を込め、社名から「製紙」を外す。
「紀州」を外したのは、旧紀州製紙の子会社化から時間が経過したという理由ではなく、多角化・グローバル化を受け、グループの結束力を保つ象徴として「北越」のみにした。創業の地である北越(新潟県長岡市)の名の下に従業員のベクトルを一つに合わせる。
日産化学工業は30年を見すえた長期経営計画の中で、情報通信、ライフサイエンス、環境エネルギー、基盤の四つの事業領域で成長を目指す方針を掲げる。今回の社名変更により、「工業」の枠を超えて事業を展開する姿勢を明確に打ち出したい考えだ。
旭硝子は2007年にグループブランドをAGCに統一し、連結子会社の社名にAGCを冠してきた。祖業のガラスに加え、電子や化学品などの事業も成長。地域や事業の枠を超えた融合の機運が高まる中、グループの中核である本体の社名をAGCに変える。「技術革新を支え、世界から信頼されるグループを目指す」と、島村琢哉社長は社名変更に込めた思いを語る。
北越紀州製紙は海外でのパルプ、特殊紙事業の拡大、中国での白板紙生産、国内での販売代理店設立と、この10年で洋紙の上流、下流側の事業を強化してきた。新陳代謝させた事業構成を反映し、今後も領域を拡大する決意を込め、社名から「製紙」を外す。
「紀州」を外したのは、旧紀州製紙の子会社化から時間が経過したという理由ではなく、多角化・グローバル化を受け、グループの結束力を保つ象徴として「北越」のみにした。創業の地である北越(新潟県長岡市)の名の下に従業員のベクトルを一つに合わせる。
日産化学工業は30年を見すえた長期経営計画の中で、情報通信、ライフサイエンス、環境エネルギー、基盤の四つの事業領域で成長を目指す方針を掲げる。今回の社名変更により、「工業」の枠を超えて事業を展開する姿勢を明確に打ち出したい考えだ。
日刊工業新聞2018年6月29日