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コンビニの商品棚に広告動画、ローソンが購買行動を検証

コンビニの商品棚に広告動画、ローソンが購買行動を検証

商品を手に取る動きをセンサーで感知する実証実験はすでに実施中

 ローソンは、コンビニエンスストアの商品棚と連動した次世代広告サービスの実証試験を7月にも始める。プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(P&G日本支社、神戸市中央区)と連携し、顧客の性別や手に取った商品などをカメラで識別し、商品棚に設置したモニターで最適な広告を流す。どんな広告を流すと購入に至る確率が高いかなど、ウェブ上でしか実現できなかった精密なマーケティング活動を実店舗でも検証可能にする。

 コンビニ業界の市場飽和感が強まる中、ローソンは今回のサービスを新たな収益源に育てる考えだ。

 実証試験は東京都内の2、3店舗で行う計画。結果が良好なら実証を100店舗超に拡大する。集めるデータ量が増えるため、広告効果の分析にも使う。

 商品棚はP&Gなど特定のメーカー専用とし、棚の上部などに広告用モニターとカメラを設置。性別など顧客の属性、手を伸ばした商品を識別し、その人に合った広告を流す。

 さらに、顧客が商品を手に取る確率、手に取ってから購入に至る確率なども導き出せる。広告のレイアウトやキャッチコピーなどで複数パターンを用意し、どのパターンの広告効果が高いかも検証できる。

 米アマゾンなどが運営するeコマースサイトでは、詳細な購買行動の検証が常に行われている。IoT(モノのインターネット)技術の普及により、実店舗でもこうした検証が可能になりつつある。
日刊工業新聞2018年6月15日
江上佑美子
江上佑美子 Egami Yumiko 科学技術部 記者
狭い売り場で販売の最大化を目指すコンビニでは、顧客の導線などを科学的に管理する手法が発達している。P&Gもこの実証に注目しており、成果が出れば日本以外でも展開する考えだという。

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