ガス・水道メーターの国内トップシェア企業がIoTを活用したら

愛知時計電機が新サービス創出へ

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無線自動検針対応のLPガスメーター
 愛知時計電機は、国内トップシェアを誇るガス、水道メーターの世界にIoT(モノのインターネット)を導入する。2017年からそれぞれ他社と連携し、メーターの無線自動検針の実証実験を実施。メーターから得られるビッグデータや人工知能(AI)を活用した新サービスの創出にもつなげる。

 「人手不足の時代。検針などの業務の省人化に向け、業界大手としてできることは何か」−。星加俊之社長はガス、水道メーターのIoT化へ使命感に燃えている。

 同社は日本IBM、スタンシステム(徳島市)など5社と連携し、17年9月から3月まで、徳島県でLPガスメーターの自動検針化の実証実験を実施した。低消費電力の広域無線通信技術「LPWA」の一つである「LoRaWAN(ローラワン)」を活用。それに対応する機器を搭載した「スマートガスメーター」が定期的に使用量を計測し、データを無線で送る。

 これにより、検針員が各家庭に行かなくても、検針が可能となる。ガスボンベの補充の際にも、必要な家庭が自動で把握できるため、効率的な配送計画を立てられる。現状はガス残量に関係なく、地域ごとに一斉に補充しているため、ガスのムダが生じている。

 また、メーターから得られたデータをAIで解析し、顧客に対する新たなサービスや高齢化などガスにとどまらない地域の課題解決につながるサービスの展開も視野に入れる。3月までの実証実験は「おおむねうまくいった」(星加社長)とし、事業化への弾みをつけた。

 一方、水道メーターでは、ファーウェイ・ジャパン(東京都千代田区)やソフトバンクとそれぞれ手を組む。ここでは、LPWAの一つ「NB―IoT」を活用した技術を開発し、実証実験を行っている。

日刊工業新聞2018年5月24日

COMMENT

今後、自動検針非対応のメーターに後付けできるIoT機器の開発などを進めつつ「実証実験に積極的に参加して事業化の可能性を探っていく」(星加社長)方針だ。 (日刊工業新聞社・竹中初音)

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