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資生堂、女性の働きやすい工場に改善

パウダールームに休憩所、カフェ空間も
資生堂、女性の働きやすい工場に改善

担当役員と工場で働く女性が改善に向け議論する

資生堂は2018年12月をめどに、国内3工場(静岡・大阪・埼玉)を女性が働きやすい工場に改善する。女性の意見や視点を取り入れて、トイレと食堂を改装するほか、パウダールームや休憩室を新設。既存工場は5月から順次着工し、19年度に稼働予定の那須工場、20年度に稼働予定の大阪新工場も同様のコンセプトを取り入れる。

既存工場の改装ではトイレの数を増やすほか、パウダールームを設置し、ロッカールームの環境も整える。他にも休憩所やカフェ空間の設置なども想定している。

資生堂では、女性が働きやすい工場の環境整備に向け、17年11月に若手女性を中心とする「ワクワクプロジェクト」を発足。各工場の若手女性を中心に建築会社の女性も交え、約15人で、化粧品会社の工場はどうあるべきかなどを議論している。この中で、白い壁が一般的な工場の内装についても、色やデザインなどを検討しており、改装に反映する。

資生堂は「ピープルファースト」の考え方で、魚谷雅彦社長が各工場をまわり定期的に対話会を開くほか、人材育成や生産現場への投資を強化している。
日刊工業新聞2018年5月14日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
今回の投資額は非公表だが、製造エリアや事務室においても従来の枠にとらわれない発想を取り入れ、工場を改装。工場で働く人員の約7割を女性が占めており、人手不足の解消や人材の定着を狙う。 (日刊工業新聞社・高島里沙)

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