東京海上の社長も質問、トヨタ“異例の決算会見”で示した危機感
章男社長「サーキットレースからラリーに走り方を変える」
トヨタ自動車が9日に開いた決算会見では、豊田章男社長が会社や経営に対する思いに多くの時間を割き、丁寧に説明する姿が際だった。会見時間の前倒し、2部構成、一部の投資家やアナリストの参加など異例づくしの展開となった。
「ライバルも競争のルールも変わり、まさに『未知の世界』での『生死を賭けた闘い』が始まっている」。IT企業などが参入し始めた自動車産業において、豊田社長が危惧するのは過去の成功体験だ。
モビリティー・カンパニーへのモデルチェンジを宣言する豊田社長は「『従来の延長線上にある成り行きの未来』と決別し、『自分たちの手で切りひらく未来』を選択した」と強調。「100年に一度の大変革の時代を、『100年に一度の大チャンス』ととらえる」とも語った。
レーサー「モリゾウ」という顔を持つ豊田社長らしく、経営を「(1人で乗り込む)サーキットレースからラリーに走り方を変える」と表現。今年は役員人事を3カ月前倒しして、グループ会社や異業種から専門性の高い人物らを登用。
豊田社長は役員をラリーのコ・ドライバーになぞらえ、ドライバーである自身と命を預け合う立場で大変革期に立ち向かう意志を示した。
今回の決算は初めて東京株式市場の取引時間中に発表。発表後にトヨタの株価は大幅上昇した。豊田社長は2部構成の2部に登壇。株主として参加した東京海上ホールディングスの永野毅社長が質問する場面もあった。
「ライバルも競争のルールも変わり、まさに『未知の世界』での『生死を賭けた闘い』が始まっている」。IT企業などが参入し始めた自動車産業において、豊田社長が危惧するのは過去の成功体験だ。
モビリティー・カンパニーへのモデルチェンジを宣言する豊田社長は「『従来の延長線上にある成り行きの未来』と決別し、『自分たちの手で切りひらく未来』を選択した」と強調。「100年に一度の大変革の時代を、『100年に一度の大チャンス』ととらえる」とも語った。
レーサー「モリゾウ」という顔を持つ豊田社長らしく、経営を「(1人で乗り込む)サーキットレースからラリーに走り方を変える」と表現。今年は役員人事を3カ月前倒しして、グループ会社や異業種から専門性の高い人物らを登用。
豊田社長は役員をラリーのコ・ドライバーになぞらえ、ドライバーである自身と命を預け合う立場で大変革期に立ち向かう意志を示した。
今回の決算は初めて東京株式市場の取引時間中に発表。発表後にトヨタの株価は大幅上昇した。豊田社長は2部構成の2部に登壇。株主として参加した東京海上ホールディングスの永野毅社長が質問する場面もあった。
日刊工業新聞2018年5月10日