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販売伸び悩み「CXー3」、デミオからアクセラに大型化しテコ入れ

マツダが19年モデルから。ディーゼルエンジンで1800ccを採用
販売伸び悩み「CXー3」、デミオからアクセラに大型化しテコ入れ

現行のCXー3(マツダ公式ページより)

 マツダは小型スポーツ多目的車(SUV)「CX―3」の次期モデルを、現行の「デミオ」ベースから「アクセラ」ベースに大型化して2019年に発売する。ディーゼル車のエンジンは現在の排気量1500ccより大きい同1800ccを採用する。日本とタイに加えてメキシコでも生産し、北米への供給体制を強化する。商品力と供給体制をテコ入れし、販売に弾みをつける。

 現行のCX―3はデミオと同じホイールベース(前後輪の間隔)でトレッド(左右輪の間隔)を広げており、「Bセグメント」と呼ばれる小型車に属する。次期CX―3はこれを「Cセグメント」と呼ばれる1ランク大きいアクセラベースに大型化。小型車のニーズが少ない米国などでの販売増につなげる。

 これに合わせてディーゼルエンジンも排気量1800ccに大型化する。現在、マツダのディーゼルエンジンは同1500ccと同2200ccの2機種で、中間のクラスがない。世界的に最も売れ筋のCセグメント車に最適な排気量をラインアップし、CX―3以外の車種にも適用するとみられる。

 生産面では、日本とタイに加えてメキシコでも生産し、北米への供給体制を強化する。トヨタ自動車と共同で建設し、21年に稼働予定の米アラバマ工場で作るSUVは、より大型の新型車を検討している模様だ。

 現行CX―3は15年2月発売。新世代自動車技術群「スカイアクティブ・テクノロジー」の全面採用車では5車種目で、国内では当初ディーゼルエンジン専用車として売り出したが、価格設定や車室の小ささなどから先行の「CX―5」に比べ販売が伸び悩んだ。
日刊工業新聞2018年4月27日
清水信彦
清水信彦 Shimizu Nobuhiko 福山支局 支局長
スカイアクティブに次ぐ次世代技術を搭載した製品は、18年9月に生産開始予定の「アクセラ」が第1弾になる見通し。19年に発売するCX―3はこれに次ぐ第2弾となる。

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