冷凍後もパン酵母に高い発酵力、維持する仕組みが分かった!

奈良先端大が解明。冷凍食品はもっと進化する?

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 奈良先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科の高木博史教授らは、パン酵母が冷凍後も高い発酵力を維持する仕組みを明らかにした。テーブルマーク(東京都中央区)との共同研究。酵素複合体「プロテアソーム」が、冷凍による変性たんぱく質分解の機能を維持することが重要だと解明した。発酵力を保持した酵母の冷凍での流通や、産業用酵母の環境ストレス耐性の向上が期待できる。

 研究グループは、2種類のパン酵母を2週間冷凍後、発酵速度を測定。発酵力が低下した酵母「YF株」を解析し、プロテアソームを介したたんぱく質分解に関連する遺伝子の発現の減少を確かめた。熱ショックや冷凍により変性するたんぱく質の蓄積もみられた。

 さらにYF株のゲノム解析でプロテアソームの機能低下の原因を探索。遺伝子の転写を活性化するたんぱく質のうち、「Pdr3たんぱく質」の変異を確認した。変異したPdr3を別の酵母で発現させると、冷凍保存後の発酵力や生存率が低下。プロテアソームの機能低下と発酵力低下の原因であると証明した。

日刊工業新聞2018年4月12日

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明豊
デジタルメディア局
局長

テーブルマークの旧社名はJTが買収した加ト吉。日本の冷凍食品技術は世界にも誇れるし、冷凍ニーズは国内外でこれからも限りなく広がりがある。

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プロテアソーム

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