アルプス電気、年3万件の顧客動向を自動解析

営業の成約率向上狙う

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アルプス電気公式ページより
 アルプス電気は2018年度内に、標準品を対象にしたマーケティングシステムを導入する。通信販売やメールマガジンなどを通して、年間約3万件の顧客動向を自動で分析。潜在顧客やニーズを随時データから割り出し、データを生かした効率的な営業を行うのが狙い。まずは営業面で活用し、成約率を現状比10ポイント増の20%に引き上げる。将来はデータを解析することで新たな標準品の開発・製造につなげる。

 アルプス電気が導入するのは「マーケティングオートメーション(MA)システム」。メールやインターネットの閲覧履歴、顧客取引などの情報を収集。その情報をデータベース化し分析することで、営業に役立つデータとして生成する。このデータを営業部隊に配布し、顧客が興味を持つ製品を紹介して効果的に訴求する。また営業部隊がデータに基づいた営業を行うことで、生産性の改善にもつながるという。

 同社はメルマガやネット通販システム「電即納」、販売代理店などの幅広い顧客接点を有している。これらの接点から得たデータを基に、飛行ロボット(ドローン)やロボットの分野においてマーケティングを実施した。こうした活動で一定の成果が出たため、MAシステムの導入を決めた。

 これまで部分的にはシステム化されていたが、運用面で統一できていなかった。特に営業面で利用できていなかったため、管理職の指示や勘に頼った営業になってしまうなどの課題があった。

 現在、標準品の営業部隊は年間400件の訪問を行っているが、成約件数は10%程度。システムを構築することで、営業部隊や訪問件数を増やすのではなく、有望な顧客に効果的な製品を営業することで成約率20%を狙う。将来は、分析したデータを新製品の開発などにも活用する考えだ。
                 

(2018年3月22日)

COMMENT

政年佐貴惠
名古屋支社編集部
記者

デジタルマーケティングなどで得たデータをどう活用して利益に結びつけるかは、今やあらゆる企業の課題。ゆくゆくはAI技術も導入され、より高度化していくだろう。そんな状況でも、これまで人がやってきた「勘」のような営業ノウハウなどは役立つのか。AIが発達していく中で、暗黙知のような領域はどんな位置づけになるのか。やはりいつかは膨大なデータによって解析可能になるのか、はたまたヒト特有の能力として残るのか・・・

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