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コペンハーゲンに見る日立鉄道ビジネスの未来

車両や既存サービスを超えた総合トランスポーテーション
コペンハーゲンに見る日立鉄道ビジネスの未来

受注した鉄道車両

 日立製作所は14日、デンマークで自動運転鉄道車両8編成・24両(写真)を受注したと発表した。受注額は5000万ユーロ(約65億円)。デンマーク、コペンハーゲン市、フレゼレクスベア市が共同出資する鉄道会社「メトロセルスカベット」が所有するコペンハーゲンメトロM1/M2線に向け、2020年までに納入する。

 鉄道事業グループ会社の日立レールイタリアが受注した。同社のモーリツィオ・マンフェロット最高経営責任者(CEO)は「乗客にとって快適・安全で信頼性の高い製品やサービスを顧客に提供し、円滑な運行サービスに貢献している証」とコメントした。

 今回の自動運転鉄道車両は鉄道利用者の増加に対応できるよう、広い乗車スペースを確保する設計を採用した。車両の信号・通信装置などはグループ会社のアンサルドSTS(イタリア)が供給していく。

 日立は02年以降、コペンハーゲンメトロM1/M2線向けに34編成の車両を納入した。また19年に開業する予定の新路線に向けて39編成の車両を納入する。
日刊工業新聞2018年3月15日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
 日立とアンサルドSTSはメトロセルスカベットと「ダイナミックヘッドウェイソリューション」の実証実験も行う。駅に設置されたセンサーから駅の混雑度を可視化し乗客数を分析。その結果に基づき、乗客数の増減に応じて列車の運行本数を自動で最適化する。日立の狙いは単なる車両ビジネスやサービスではない。鉄道の駅を降りてから、次の交通手段に誘導するようなトランスポーテーションの新しい市場創造。それを顧客と一緒になって発見し、定義し、展開していく。コペンハーゲンはそのモデルケースになるだろう。

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