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日産が横浜工場内に中古車オークション会場

新車販売の回復で下取り車両が増加、制約拡大につなげる
日産が横浜工場内に中古車オークション会場

今年の東京オートサロン(日産公式動画より)

 日産自動車は中古車オークション事業を拡大する。東京地区のオークション会場を備えた新棟を横浜工場(横浜市鶴見区)の敷地内に設け、3月に開設する。出品車両の収容能力を現在比約2割増の2000台規模に増やす。会場への交通、物流面を含めた利便性の高い地域に移転し、オークション参加者の新規獲得や出品台数、成約件数の増加につなげる。中古車市場は新車販売の回復に伴って下取り車両が増え、市場が拡大している。

 新棟は、中古車オークションを開催・運営する子会社の日産ユーズドカーセンター(NUC、神奈川県座間市)の本社とオークションの両機能を兼ね備える。地上2階建てで、延べ床面積は3721平方メートル。1階をオークションの東京会場「NAA東京」、2階を本社として活用する。

 オークション会場は2レーン方式。入札に参加するための販売時点情報管理(POS)席を、316席設置する。

 NUCは東京や名古屋、大阪で、主に日産の販売会社から出品される小売り向け車両が対象の「NAA」と、低年式・多走行・リースアップなどの低価格車両を中心とする「ケータイ入札会」の二つのオークションを毎週開催している。

 NAA東京は現在、座間市にある日産の旧座間工場敷地内でオークションを開催している。16年度は総出品台数3万9241台で、平均成約率は76%だった。
日刊工業新聞2018年2月27日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
自動車メーカーは、子会社を通じて中古車オークションを運営している。トヨタ自動車は17年の成約台数が前年比12・7%増の62万台(成約率は76・5%)、ホンダは同3・7%増の18万6000台(成約率は91・4%)だった。日本自動車販売協会連合会(自販連)によると、17年の中古車登録台数は前年比2・7%増の386万5941台。2年連続で前年を上回っている。 (日刊工業新聞第一産業部・土井俊)

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