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ホンダの新型HV向け、排熱回収器を米国で生産

ユタカ技研、電動化へグローバル体制強化
ホンダの新型HV向け、排熱回収器を米国で生産

北米生産に乗り出すHV用部品「ヒートコレクター」

 ユタカ技研は独自開発のハイブリッド車(HV)用部品「ヒートコレクター(排熱回収器)」の海外生産に乗り出す。ホンダが北米で生産する新型HV向けに春にも現地から供給を始める。同部品の海外生産は初めて。車の電動化の流れに対応し、グローバルな供給体制を整える。

 米国工場のCYT(オハイオ州)でヒートコレクターを年間約4万台生産する計画。主要取引先であるホンダの北米生産の拡大に対応するため、従来の日本に加え北米での生産を始める。「グローバルな供給体制を整え、今後の採用拡大につなげたい」(黒川勝弘ユタカ技研社長)としている。

 当面は主要構成部品をユタカ技研豊製作所(浜松市東区)から供給し、CYTで組み立てる。このためCYTに組み立て用設備や完成検査設備を新規導入した。

 ヒートコレクターはエンジンの排熱エネルギーを回収して冷却水に熱を伝え、燃費や暖房効率を改善する。自社開発品として2016年春に量産を開始した。
日刊工業新聞2018年2月2日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
ユタカ技研はトルクコンバーターなどの駆動系部品や排気系部品のマフラーが主力。今後、電気自動車(EV)化の影響を受ける可能性があるため、HVやEV向けの製品開発に力を入れ、新しい事業の柱に育成する方針だ。 (日刊工業新聞浜松支局・田中弥生)

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