雑草から電気をつくる!メタンガスで発電システム、20年めど実用化狙う

名城大が開発

【名古屋】名城大学持続可能イノベーション社会創成センターは、雑草から生産したメタンガスでガスエンジンを燃焼して発電するシステムを開発した。雑草を刈り取って土壌に混入、水を湛(たた)えた後にシートで覆う。酸素が無い状態で微生物発酵し、バイオメタンガスを生産する仕組み。ガス貯蔵や供給、エンジン始動などの自動化システムを開発し、2020年をめどに実用化を目指す。

 雑草は水田のようなところで発酵させ、ガスを袋で吸収し、パイプでガスエンジンに供給する。エンジンはメタンガス向けに最適制御をかけており、供給電力は出力約800ワットまで高められた。

 雑草由来のメタンガス生産システムは、材料の処理や分別が不要。このため、ほかのバイオマスエネルギー生産で必要になる固液分離装置や炭化装置などの大規模な設備を導入せずに構築でき、コストを低減できる。

 バイオマス原料供給の安定性や、有害物質がほとんど発生しないなどのメリットも見込める。

 さらにガスエンジンは、コージェネレーション(熱電併給)システムとしての活用も研究している。熱で湯を沸かして農業用ハウスに電気とともに供給してハウスの温度制御に活用、園芸作物などの栽培に生かす方針。

 同センターは従来、稲わら1キログラムから濃度60―70%で310リットルのバイオメタンガスを生産し、発電する技術を確立しており、これを雑草にも応用した。適用範囲の拡大で普及促進につなげる。

日刊工業新聞2018年1月31日

永里 善彦

永里 善彦
01月31日
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稲わらからバイオメタンガスを生産し、発電する技術を確立している名城大学持続可能イノベーション社会創成センターが、今回この技術を雑草にも応用した。雑草由来のメタンガス生産システムは、材料の処理や分別が不要でコストを低減できる。ガス貯蔵や供給、エンジン始動などの自動化システムを開発し、2020年をめどに実用化を目指すという。分散型エネルギーの一形態として地方創生に資するので、コスト削減に注力し、実用化技術を早く確立してほしい。

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