もっと活用の場が広がる?ロボット15メーカー25機種、半年お試しレンタルも

多軸ロボ、実際の作業で使えるか

 人の近くに設置できる協働ロボットの登場などにより、多軸ロボットの今まで用いられなかった工程や新しいシーンでの活用が期待されている。こうした新分野への導入に当たり、実際の作業で使えるかどうか不確定な要素があるのは課題のひとつ。これに対する解決策が生まれている。

15メーカー25種


 高価なロボットを導入して失敗はできない。そうした悩みを解決するのが、オリックス・レンテック(東京都品川区、井尻康之社長、03・3473・8437)が始めた「6カ月お試しレンタルパック」だ。戸川英明新規事業開発部長によると、ロボットレンタルでは現在15メーカーの25機種を扱う。協働ロボットだけでもデンマークのユニバーサルロボットやスイスのABB、ファナック、安川電機、ライフロボティクス(東京都江東区)など多岐にわたり今後も増え続ける。

 これだけ数が多いとどのロボットが自社の作業に向くか分からない。そのため6カ月利用して実作業に導入できるか試すというものだ。6カ月試して本格的に導入しようという企業にはシステム構築や、作業者の人材教育などで支援する。レンタルするロボットにはカメラやハンド、センサー類をオプションとして加えることもできる。手厚いサポートで導入を促す。

ハンドや制御


 いざロボットを導入しても作業で扱うモノを把持できなければ用をなさない。柔らかいものをつかみ、自在に動かすハンドや制御といった技術が出てきている。ゆでたパスタやリンゴなど不定形物をつかんで搬送できるロボットハンドを開発したのは芳賀電機(大阪府吹田市)。

 3次元ビジョンシステムと組み合わせて対象物の高さを把握。つかみやすい一番上の部分からつかめる。現在は人工知能(AI)を活用して一定の重さを的確につかむ研究を進めている。ロボットハンドにしては大きいが、バネやトルク制御の機構により、つかむ力を的確に制御しているからだという。

長田准氏

球体や糸


 球体や糸を扱う技術も出てきた。クラボウは2台の小型多軸ロボットとカメラを使い、球体のビーズに糸を通してつなげるシステムを開発した。箱の中からビーズを触覚センサー付きのハンドでつかみつつ転がして穴を探る。穴の位置を動かしてもう1台のロボットで糸を通し、糸を持ち替えながらビーズをつなげていく。ロボット制御には立命館大学の川村貞夫理工学部教授の研究室の技術を応用した。

西村祐氏

 クラボウはケーブルの先端加工や、Tシャツをつかんで折りたたむロボット技術も開発した。ユーザーと組んで実用化したいと意気込んでいる。

日刊工業新聞2018年1月19日

昆 梓紗

昆 梓紗
01月20日
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「ロボットに興味はあるけれど、どう導入すればいいかわからない」という現場は多いと思います。レンタルサービスはそういったニーズに対応できそうです。

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