マツダも大注目する「繊維強化樹脂」、いよいよ自動車に
栗本鉄工所、中空体を共同開発
栗本鉄工所は車のハンドルなどを支持する構造部材「クロスカービーム」向けにガラス繊維強化プラスチック(GFRP)製の中空体を開発した。マツダと共同で、製造方法を含む国際特許も取得済み。GFRPを同部材に使うのは世界で初めて。鋼材を使う従来品と同等の強度で、重量は約30%軽く、生産コストも低減できる。自動車業界は軽量化に向けて金属から繊維強化樹脂に置き換える研究が盛んで、新技術は注目されそうだ。
開発したGFRP製中空体は、熱硬化性の不飽和ポリエステル樹脂を含浸したガラス繊維と、ガラス繊維製の中間基材を金型内に引き込み、硬化して製造する。
栗本のGFRP技術にマツダが関心を持ち、共同研究を進めてきた。従来の鋼材製クロスカービームは円筒状だが、新開発したGFRP製は素材特性を生かすため四角形状とした。中空体の長さは1400ミリメートルで、筒の厚みは2・4ミリメートル。
鋼材製と比べて金型費用が抑えられる上、連続成形が可能な引き抜き成形法を採用することで生産コストを低減できる。
中間基材の配置方法やガラス繊維の配向構造を工夫し中空体にしたことで、重量は鋼材製の従来品より軽い約1・8キログラム。厚みを抑制しつつ、鋼材と同等の強度を確保した。
開発したGFRP製中空体は、熱硬化性の不飽和ポリエステル樹脂を含浸したガラス繊維と、ガラス繊維製の中間基材を金型内に引き込み、硬化して製造する。
栗本のGFRP技術にマツダが関心を持ち、共同研究を進めてきた。従来の鋼材製クロスカービームは円筒状だが、新開発したGFRP製は素材特性を生かすため四角形状とした。中空体の長さは1400ミリメートルで、筒の厚みは2・4ミリメートル。
鋼材製と比べて金型費用が抑えられる上、連続成形が可能な引き抜き成形法を採用することで生産コストを低減できる。
中間基材の配置方法やガラス繊維の配向構造を工夫し中空体にしたことで、重量は鋼材製の従来品より軽い約1・8キログラム。厚みを抑制しつつ、鋼材と同等の強度を確保した。
日刊工業新聞2018年1月12日