ディスコ、賞与を年4回に。「業績を社員に還元したい」(関家社長)
“秋”新設し2・4カ月分
ディスコは好調な業績を背景に、現状の春、夏、冬の3回の賞与に加え、秋賞与を9月に新設する。四季ごとに年4回、賞与を支給する企業は珍しい。2018年秋の支給額は1人当たり2・4カ月分程度になる見込み。同社は17年4―9月期決算で、売上高が前年同期比32・6%増の865億円と過去最高を更新。営業利益も同94・1%増の288億円で、好調な業績を従業員に還元する考えだ。
同社の18年3月期連結業績は、売上高が前期比18・0%増の1583億円、営業利益が同45・5%増の456億円となる見込み。関家一馬社長は「業績を社員に還元したい。人を増やすよりも、やる気を上げる方がはるかに効果が大きい」としている。
5年前からの我が国製造業を振り返ってみると、景気後退局面から始まり、アベノミクス、消費税率引上げなど色々なことがあったが、どんな製品が下支えしていたのだろうか。経済ニュースでは自動車やスマートフォン部品のことが、よく話題にあがる。たしかにこれらも主役だったが、実は半導体製造装置の存在感が意外にも大きいことを御存知だろうか?
下の図は、鉱工業生産指数を用いて、5年前の2012年度平均の水準を100とした鉱工業、その中のはん用・生産用・業務用機械工業、その中の半導体製造装置の生産動向を示したものだ。5年前と比べて鉱工業は微増、はん用・生産用・業務用機械は1割増となっているが、半導体製造装置は2015年度以降加速度的に上昇し、6割増となっており、かなり増勢がある。
次に、作られた半導体製造装置がどこに売られているかについて、出荷を国内向け/輸出向けに分けた指数である鉱工業出荷内訳表で見てみる。左下図は仕向け先別に半導体製造装置の出荷シェアを見たものだが、シェアの大きい国内向けはもとより、我が国半導体メーカーの競合も多い、台湾、韓国、中国向けのシェア(2016年度でシェアの大きい順に列挙)も小さくないことが分かる。
また、右下図は、台湾、韓国、中国向けの輸出を見たものだが、5年前の水準と比べて約2~3倍の輸出量となっており、特に2016年度はいずれにおいても前年度から大幅増となっている。
次に、鉱工業生産指数で、半導体製造装置の生産増が鉱工業生産全体に及ぼす影響を見たものが下の表になるが、普通乗用車やスマートフォン向けの半導体・電子部品を差し置いて上昇寄与が1位となっており、単純に伸び率が高いだけではなく、鉱工業生産の上昇方向への動きを代表する品目であったことが分かる。
最後に、日本製半導体製造装置の販売をとりまく動向だが、(一社)日本半導体製造装置協会※によると、スマートフォンに加え、IoT、AI、自動運転などのアプリケーション向けに半導体需要が拡大することが期待され、これに対応してファウンドリやロジックメーカーの投資継続、さらには3D-NAND向け投資、DRAM向け投資が見込まれるため、2019年度まで販売額が増加するとの予測となっており、引き続き我が国製造業の牽引役となることが期待される。
同社の18年3月期連結業績は、売上高が前期比18・0%増の1583億円、営業利益が同45・5%増の456億円となる見込み。関家一馬社長は「業績を社員に還元したい。人を増やすよりも、やる気を上げる方がはるかに効果が大きい」としている。
日刊工業新聞2018年1月9日
この5年で最も勢いがある製造業
5年前からの我が国製造業を振り返ってみると、景気後退局面から始まり、アベノミクス、消費税率引上げなど色々なことがあったが、どんな製品が下支えしていたのだろうか。経済ニュースでは自動車やスマートフォン部品のことが、よく話題にあがる。たしかにこれらも主役だったが、実は半導体製造装置の存在感が意外にも大きいことを御存知だろうか?
下の図は、鉱工業生産指数を用いて、5年前の2012年度平均の水準を100とした鉱工業、その中のはん用・生産用・業務用機械工業、その中の半導体製造装置の生産動向を示したものだ。5年前と比べて鉱工業は微増、はん用・生産用・業務用機械は1割増となっているが、半導体製造装置は2015年度以降加速度的に上昇し、6割増となっており、かなり増勢がある。
次に、作られた半導体製造装置がどこに売られているかについて、出荷を国内向け/輸出向けに分けた指数である鉱工業出荷内訳表で見てみる。左下図は仕向け先別に半導体製造装置の出荷シェアを見たものだが、シェアの大きい国内向けはもとより、我が国半導体メーカーの競合も多い、台湾、韓国、中国向けのシェア(2016年度でシェアの大きい順に列挙)も小さくないことが分かる。
また、右下図は、台湾、韓国、中国向けの輸出を見たものだが、5年前の水準と比べて約2~3倍の輸出量となっており、特に2016年度はいずれにおいても前年度から大幅増となっている。
次に、鉱工業生産指数で、半導体製造装置の生産増が鉱工業生産全体に及ぼす影響を見たものが下の表になるが、普通乗用車やスマートフォン向けの半導体・電子部品を差し置いて上昇寄与が1位となっており、単純に伸び率が高いだけではなく、鉱工業生産の上昇方向への動きを代表する品目であったことが分かる。
最後に、日本製半導体製造装置の販売をとりまく動向だが、(一社)日本半導体製造装置協会※によると、スマートフォンに加え、IoT、AI、自動運転などのアプリケーション向けに半導体需要が拡大することが期待され、これに対応してファウンドリやロジックメーカーの投資継続、さらには3D-NAND向け投資、DRAM向け投資が見込まれるため、2019年度まで販売額が増加するとの予測となっており、引き続き我が国製造業の牽引役となることが期待される。
METIジャーナル2017年09月28日