椅子にセンサー、自動運転で乗車している人の動き感知へ

THKが開発、座面の振動データを収集し健康状態などを細かく把握

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THKが開発した椅子「スマートセンシングシート」(左)と人型データ収集装置
 THKはセンサーやIoT(モノのインターネット)などを活用し、移動する乗り物の中でも人のわずかな動きを検知できる椅子「スマートセンシングシート」を開発した。心拍数などからリラックス度も計測できる。自動運転時の乗り手の動きや状態を把握して自動車の性能向上に役立てるなど、車や鉄道、飛行機などでの活用を見込む。輸送機器向けには主力の機械要素部品を納めるが、センシング技術の活用で新たな需要を掘り起こす。

 椅子に高感度の圧電センサーを内蔵し、座面の振動データを収集。この振動と移動中の乗り物などから伝わるその他の振動データを識別するアルゴリズムを開発し、座った人の動きを詳細に把握する。同センサーで集めた呼吸や心拍数からリラックス度やストレス度を計測できるアルゴリズムも活用し、人の行動や健康状態などを細かく把握する。

 THKはセンシングネット(東京都千代田区)と共同でセンサー、マイコン、アルゴリズム、無線通信ネットワーク、データの活用方法などを組み合わせて統合したシステムを開発する。

 9日に米ラスベガスで開かれる家電見本市「CES」に初出展し、同シートを展示。複数のセンサーを搭載できる人型のデータ収集装置も披露する。

 

日刊工業新聞2018年1月9日

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THKは工作機械などの精密な位置決めに使われる直動案内機器の最大手。輸送機器向けにはシートやテーブルの位置を調節するスライド機構などを納める。従来の機械要素技術に加え、センシング技術も開発して提案力を高め、新たな市場を開拓する。 (日刊工業新聞第一産業部・西沢亮)

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