IHIがロケットの製造を一手に請け負う企業に!

「イプシロン」4号機で。三菱重工に次いで2社目

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IHIが製造を担うイプシロンロケット(JAXA提供)
 IHIは2018年度に打ち上げを計画する小型固体燃料ロケット「イプシロン」4号機から、製造を一手に請け負うプライムコントラクターとして参画する。すでに開発主体の宇宙航空研究開発機構(JAXA)と、製造プライム契約を締結。IHIが全工程管理を担うことで製造の裁量が拡大し、コスト削減や信頼性向上が期待できる。製造プライムとなるのは、基幹ロケット「H2A」などを手がける三菱重工業に続き日本で2社目。

 イプシロンは18年1月17日打ち上げ予定の3号機まで、JAXAが工程や品質管理など製造の全責任を負い、製造の実務をIHIが担っていた。4号機からは管理業務などを含め、IHIに製造を一元化する。

 製造の実務を担う子会社のIHIエアロスペース(東京都江東区)がJAXAと契約を結んだ。IHIが製造の主契約者となり、機器や部品を供給する企業はサブコントラクターとしてIHIと契約することになる。

 JAXAは4号機以降、機体のスペックを決める要求設計のみを手がける。製造関連に割いていたリソースを開発部門に回し、イプシロンの高度化に向けた開発を強化する。

 政府は5月に宇宙産業利用の拡大を目的とした「宇宙産業ビジョン2030」を策定。30年代早期にも、国内宇宙産業の市場規模を現状比倍の2兆4000億円に高める計画だ。イプシロンの開発・製造の加速で、目標達成を後押しする。

日刊工業新聞2017年12月21日

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長塚崇寛
編集局ニュースセンター
デスク

ロケット産業の振興には、官需に加え通信衛星など民需の獲得が不可欠だ。ただ、商業衛星の打ち上げ市場は競争が激しく、ロシアの「プロトンM」や欧州の「アリアン5」、米国の「ファルコン9」などがひしめく。日本が国際市場で存在感を示すには、技術力とともにコスト競争力の強化が求められる。

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