0.1ミリの宇宙ゴミを発見するスゴいセンサー、JAXAが開発
8月打ち上げ、宇宙実験へ
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、100マイクロメートル(マイクロは100万分の1)から数ミリメートルと微小な宇宙ゴミを宇宙空間で検出できる世界初の「フィルム貫通型微小デブリセンサー(SDM)」を開発した。同センサーに宇宙ゴミが衝突すると貫通孔ができ、センサー内部の切断された導体線を電気的に調べることで宇宙ゴミの衝突を計測する。8月16日に打ち上げる無人物資補給船「こうのとり」5号機に取り付け、宇宙実験を実施する。
SDMはポリイミド樹脂製で、約1000平方センチメートルの大きさに対して厚みが20マイクロメートルと薄膜。フレキシブルプリント回路基板(FPC)技術を応用し、銅とニッケルを主成分とする幅50マイクロメートルの導体線を膜の表面に100マイクロメートル間隔で設置している。
この導体線は約3300本で構成され、宇宙ゴミがセンサーに衝突すると孔があき、導体線を切断。その切断状態を電気的に調べることによって、宇宙ゴミの衝突を計測し、宇宙ゴミ自体の大きさも推定できる。この時、導体線を1本ずつ検査し、計測時間と切断箇所から、いつ、どの程度の宇宙ゴミが衝突したか、その時のセンサーの有効面積とともに知ることができるという。
SDMはH2Bロケットで打ち上げられ、こうのとりが宇宙空間で離脱直後から実験を実施。こうのとりの国際宇宙ステーションでの係留時と、大気圏に再突入時までの約2カ月にわたって宇宙実験が行われる。計測した宇宙ゴミのデータは一括して地上へ送り、評価する。
宇宙ゴミはロケットや人工衛星の破片などの残骸物。地球の周りを毎秒約8キロメートルの速度で回っている。それが宇宙機に衝突すると、機体を破壊する恐れがある。
「孔」によって宇宙ゴミを計測
SDMはポリイミド樹脂製で、約1000平方センチメートルの大きさに対して厚みが20マイクロメートルと薄膜。フレキシブルプリント回路基板(FPC)技術を応用し、銅とニッケルを主成分とする幅50マイクロメートルの導体線を膜の表面に100マイクロメートル間隔で設置している。
この導体線は約3300本で構成され、宇宙ゴミがセンサーに衝突すると孔があき、導体線を切断。その切断状態を電気的に調べることによって、宇宙ゴミの衝突を計測し、宇宙ゴミ自体の大きさも推定できる。この時、導体線を1本ずつ検査し、計測時間と切断箇所から、いつ、どの程度の宇宙ゴミが衝突したか、その時のセンサーの有効面積とともに知ることができるという。
約2カ月間で実験
SDMはH2Bロケットで打ち上げられ、こうのとりが宇宙空間で離脱直後から実験を実施。こうのとりの国際宇宙ステーションでの係留時と、大気圏に再突入時までの約2カ月にわたって宇宙実験が行われる。計測した宇宙ゴミのデータは一括して地上へ送り、評価する。
宇宙ゴミはロケットや人工衛星の破片などの残骸物。地球の周りを毎秒約8キロメートルの速度で回っている。それが宇宙機に衝突すると、機体を破壊する恐れがある。
日刊工業新聞 2015年07月16日 科学技術・大学面