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楽天とビックカメラの提携、アマゾンですら巨費でリアル店舗を買収した

あまり例がないネット通販企業と実店舗の提携、結果を出せるか
楽天とビックカメラの提携、アマゾンですら巨費でリアル店舗を買収した

楽天のポイントをビックカメラの店舗で利用できる体制も整える

 楽天とビックカメラは19日、家電製品を中心に扱う通販サイトを2018年4月に共同で開設すると発表した。共同出資会社を設立し、消費者が購入と同時に設置工事を依頼できるサービスなどを展開する。店頭で実物を確認したい消費者などをビックカメラの実店舗に送客する仕組みも提供していく。楽天は実店舗との連携の強みを生かし、ネット通販事業としての競争力を高める。

 楽天とビックカメラは19日付で提携に基本合意した。18年3月までをめどに新会社を設立し、楽天の通販サイト「楽天市場」に出店する形で家電販売の新サイト「楽天ビック」を開設する。ビックカメラが「楽天市場」に出店中の販売サイトを刷新する。新会社の社名や出資比率は未定。

 新サイトでは家電の購入だけでなく、自宅に設置する工事までを簡単に依頼できるようにする。また、ビックカメラの店舗の商品在庫の確認や、購入商品の店舗での受け取りを可能にする。

 楽天のポイントをビックカメラの店舗で利用できる体制も整え、店舗に誘導する。通販サイトで家電を購入する消費者は設置工事を依頼したり、店舗で実物を確認しながら販売員に相談したりしたいという要望が強いという。楽天はビックカメラとの提携により実店舗の知見を取り入れ、そうした需要に応える。

 配送面ではビックカメラの物流拠点を活用した当日配送などに対応する。独自商品の開発も検討する。
日刊工業新聞2017年12月20日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
実店舗の強みとネット通販の良さを相互に補完する提携。あの米アマゾン・ドット・コムでさえ巨額を投資してスーパーを買収しておりネット通販企業にとってもリアルのチャネルが必要なことが分かる。ネット通販企業と実店舗の提携という形はあまり例がなく、今後、結果を出せるかが焦点。

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