呼吸や瞬き、つられて目が動く…ロボットにもっと自然な動作を
慶大がアーキテクチャー開発
慶応義塾大学理工学部の今井倫太教授は、コミュニケーションロボットに呼吸や瞬き、目がつられるといった人間のような自然な体動をプログラムするアーキテクチャー(設計概念)を開発した。瞬きのような無意識の動きと、音の方を向くなどの意識的な動きを両立させる。ロボットに生き物のような印象を与えることができる。コミュニケーションテストでは話し相手の満足度が向上した。
詳細は15日に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開く慶応科学技術展(日刊工業新聞社後援)で紹介する。
開発したアーキテクチャーは、無意識の動作と意識的な動作を登録すると、それぞれの動作の割合を変えて同時に再現する。例えば話し相手のいないときは周期的に瞬きをし、話し始めると、相手を注視して瞬きの頻度が減るなどの表現ができる。さらに話し中でも、部屋のドアの開く音がすると、その方向を見るような複数の動きを両立できる。この割合を開発者がそれぞれ設定しなくて済む。状況と振る舞いを学習させると、各動作の割合を自動調整する。
従来は開発者が体動や反射などそれぞれの動きを別々に作成し、一つひとつ順に再現していた。複数の無意識動作を割合で制御すると自然なしぐさに見えやすくなる。
実験では話し相手の満足度が向上した。ただ、ロボットの操作者にとっては操作しなくてもロボットが勝手に動くため、満足度が下がったという。今後、操作者がロボットを操作した後に、何秒間指示に従ってほしいと思っているかを推定する技術を開発する。生き物のような自然な体動と操縦性を両立させる。
詳細は15日に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開く慶応科学技術展(日刊工業新聞社後援)で紹介する。
開発したアーキテクチャーは、無意識の動作と意識的な動作を登録すると、それぞれの動作の割合を変えて同時に再現する。例えば話し相手のいないときは周期的に瞬きをし、話し始めると、相手を注視して瞬きの頻度が減るなどの表現ができる。さらに話し中でも、部屋のドアの開く音がすると、その方向を見るような複数の動きを両立できる。この割合を開発者がそれぞれ設定しなくて済む。状況と振る舞いを学習させると、各動作の割合を自動調整する。
従来は開発者が体動や反射などそれぞれの動きを別々に作成し、一つひとつ順に再現していた。複数の無意識動作を割合で制御すると自然なしぐさに見えやすくなる。
実験では話し相手の満足度が向上した。ただ、ロボットの操作者にとっては操作しなくてもロボットが勝手に動くため、満足度が下がったという。今後、操作者がロボットを操作した後に、何秒間指示に従ってほしいと思っているかを推定する技術を開発する。生き物のような自然な体動と操縦性を両立させる。
日刊工業新聞2017年12月13日