コンビニを悩ませる「本」…。薄れる集客装置の役割

成人誌の取り扱いだけじゃない!各社で姿勢分かれる

 コンビニエンスストアにおける雑誌や書籍の位置付けが揺れている。ミニストップは1日、千葉市内の店舗で、18歳未満への販売や閲覧禁止に該当する雑誌などの「成人誌」の取り扱いを中止した。2018年1月1日からは、全国で取りやめる。コンビニでの雑誌や書籍の売上高は減少傾向にあり、集客装置としての役割も薄れつつある。

 「販売を止めないでほしい」。ミニストップが成人誌の取り扱い中止を発表した先月21日、別のチェーンのコンビニには高齢者と思われる男性からの電話が複数かかってきた。

 従来は若年男性客が多かったコンビニだが、各社はサラダや冷凍食品、日用品などの充実で女性客の取り込みを図っている。コンビニなどが加盟する日本フランチャイズチェーン協会(JFA)は成人誌について、区分陳列やシール止め、購入・閲覧者の年齢確認をするといった指針をすでに設けている。

 それでもミニストップが成人誌の取り扱いを中止したのは、女性や子ども連れの来店客についてさらなる配慮が必要と判断したため。JFAの調べでは16年時点で全国のコンビニのうち、約5000店舗が成人誌を扱わないという判断をしている。

 インターネット上の娯楽の充実などで、コンビニでの雑誌や書籍の売上高は減少傾向にある。最大手のセブン―イレブン・ジャパンでは、店舗当たりの雑誌や書籍、漫画本の売上高は10年前の約4割だ。同社は雑誌や書籍の陳列位置を窓際から外すなどの、レイアウト変更に着手した。

 ただ街の書店も減っている中、ほしい雑誌がある人には不自由な状況になっている。ネットに不慣れな高齢者らからは、実店舗で買いたいとのニーズは依然ある。

 セブン―イレブンは9月、雑誌の取り置きサービスを始めた。店舗や同社のECサイトで雑誌の定期購読を申し込むと、発売日に店頭で受け取ることができる仕組みだ。一部店舗を除き、宅配にも対応した。代金は一括での前払いではなく、受け取るごとに支払う仕組みとした。

 ファミリーマートは9月にゴマブックス(東京都港区)と組み、人気の電子書籍を本として販売する「ファミマセレクトBOOKS」を発売。それぞれ他社との差別化を図っている。
(文=江上佑美子)

日刊工業新聞2017年12月7日

昆 梓紗

昆 梓紗
12月07日
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立ち読みで通路の邪魔になっている様子を見かけますし、売れる商品に力を入れるべきだと思うので、常設する必要はないと思います。雑誌が売れる商品になっているなら置くなど、店舗ごとの措置でもよいのでは。本当に欲しい人は取り置き、取り寄せを活用するでしょう。

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