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楽天が格安スマホ店で光回線や電力の販売を提案

ネット販売中心のグループ商材を拡販する拠点に
楽天が格安スマホ店で光回線や電力の販売を提案

楽天グループ全体で活用していく(楽天モバイルの専門店)

 楽天は格安スマートフォン「楽天モバイル」の専門店で、楽天が手がける他のサービスを始める。来店客に光回線サービスや電力供給サービスなどを提案することを検討しており、2018年に体制を整備して提供する。楽天は、取り扱う商材の大半をインターネットのみで販売している。楽天モバイル専門店を活用し、対面販売に適した商材を提案してグループ全体の売り上げ拡大につなげる。

 楽天モバイルの専門店において、楽天グループの他の商材を取り扱う。具体的には光回線サービス「楽天コミュニケーションズ光」や電力供給サービス「まちでんき」の販売などを検討する。

 また、モバイルと光回線や電力供給をセットで利用すると、毎月の利用料を数百円程度割り引くサービスの導入も検討する。

 楽天モバイルの専門店では現在、クレジットカード「楽天カード」の新規加入を受け付け、楽天モバイルと同時に申し込むと楽天ポイントを付与するサービスを展開している。こうした取り組みを他の商材にも広げる。

 楽天は消費者が安心して格安スマホサービスに申し込めるよう、出店を拡大してきた。現在の出店数は家電量販店内の店舗なども含めると約180店舗で、このうち専門店は約60店舗。

 今後は専門店の開設に力を注ぎ、ネット販売が中心の他の商材を拡販する拠点としても活用していく。
日刊工業新聞2017年11月30日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
楽天は11月にプラスワン・マーケティング(東京都港区)の格安スマホ事業「フリーテル」を買収し、約35万件の顧客基盤を獲得した。これにより格安スマホ事業の契約回線数は140万件を突破し、市場シェアは3位とみられる。 (日刊工業新聞第一産業部・葭本隆太)

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