停滞するスバル、次の成長へ万全を期す戦略車

3列SUV、すっぽり抜け落ちていた飼い犬も大型化したユーザーへ

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米国で18年初夏に発売する「ASCENT(アセント)」
 SUBARU(スバル)は29日、3列シートを搭載した北米向けの新型スポーツ多目的車「ASCENT(アセント)=写真」を2018年初夏に発売すると発表した。スバル車のラインアップの中で最大サイズの新規車種で、価格は未定。子育て層などこれまで取り込みきれなかった新しい顧客層の獲得を狙う。

 米ロサンゼルスで量産モデルを世界初公開した。子育て層の使い勝手を考慮し、シートの間隔を十分に確保するなどゆとりのある居住空間にした。3列シートにはリクライニング機構を採用した。全長4998ミリ×全幅1930ミリ×全高1819ミリメートル。7人乗りと8人乗りの仕様を用意した。

 新開発の排気量2400ccの4気筒水平対向直噴ターボエンジンを採用しており、最高出力は260馬力。運転支援システム「アイサイト」を全車標準装備した。米国工場(インディアナ州)で生産する。北米のみで販売し、日本をはじめ他の地域に投入する計画はない。

日刊工業新聞2017年11月30日

COMMENT

中西孝樹
ナカニシ自動車産業リサーチ
代表

 業績成長が停滞期に入っているSUBARUの次の成長を牽引するのがこの3列SUVだ。「アウトバック」や「フォレスター」でSUBARUにロイヤルティ(顧客の信頼度)の高いファミリー層を掴んでいる。  固有の高い安心・安全のブランドを築き、高いロイヤルティビジネスを継続するのがSUBARUの基本戦略とすれば、すっぽり抜け落ちていたのが、子育てが本格期に入り、飼い犬も大型化する45-55歳代のユーザーの受け皿となる3列SUVだった。  「アウトバック」「フォレスター」のユーザーを囲い込み、次の成長サイクルにつなげる戦略車である。先代の「トライベッカ」は米ゼネラル・エレクトリック(GM)との協業ベースに置いてしまったため失敗したが、今回はSUBARUユーザー向けに万全を喫している。

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