郵政の豪社「高額」買収、デューデリ不足か相手先の虚偽なのか
会計検査院が報告書、このまま放置するのは無責任
会計検査院は8日発表した報告書で、日本郵政が2015年に買収した豪州物流大手トール・ホールディングスの取得価格6000億円について高額だったとの判断を示した。「(現状では)利益向上に寄与していない」と結論付け、業績回復に向けコスト削減策などを講じるよう求めた。
トールの営業利益が買収時の将来予測の2割以下に落ち込んだことなどを踏まえ、「高額だったと思われる」との見解を表明。買収決定に際し、取締役会を開かず書面で取締役の同意を得たことについては「会議等の場を設けた上で判断する必要があった」とした。
検査院は、政府が株式の過半数を保有する企業を毎年検査する。政府は日本郵政株を約57%保有している。日本郵政は「検査院の所見を踏まえ、株式価値の向上に努める」とコメントした。
トールの営業利益が買収時の将来予測の2割以下に落ち込んだことなどを踏まえ、「高額だったと思われる」との見解を表明。買収決定に際し、取締役会を開かず書面で取締役の同意を得たことについては「会議等の場を設けた上で判断する必要があった」とした。
検査院は、政府が株式の過半数を保有する企業を毎年検査する。政府は日本郵政株を約57%保有している。日本郵政は「検査院の所見を踏まえ、株式価値の向上に努める」とコメントした。
日刊工業新聞2017年11月9日