フルハートジャパン（東京都大田区、國廣愛彦社長）は、超音波を使ってケーキをきれいな切り口でカットできる卓上型超音波カッター「ＵＳＣ　Ｐｒｏ８」を投入した。クッキー生地や柔らかいスポンジも形を崩さずに切断できる。価格は仕様に応じて個別に見積もる。年間５０台の販売を目指す。

　超音波で刃を振動させながら切断する。柔らかいモノの形をくずさず、また、冷凍ケーキのような固いモノも切れる。ケーキをセットし、タッチパネルで分割数を選べば自動で切断できる。操作は容易で処理時間も３０秒以内と短い。

　最大切断幅は２３０ミリメートル。分割数は４―１６の偶数個を選べる。外形寸法は幅５１０ミリ×高さ９４０ミリ×奥行き７００ミリメートルとコンパクト。超音波で洗浄もでき衛生的だ。

　硬い工業系のゴムや樹脂もきれいに切れるという。國廣社長は「海苔のように切りにくいものも、超音波を使えば切れる。巻きずしから工業系製品まで、まだまだ市場が広がる余地がある」と話している。

　超音波技術に関しては多賀電気（大田区）の技術を利用。フルハートジャパンでアレンジし、“町のケーキ屋さん”でも使えるよう小型にした。

　同社は電子機器、制御システムの設計、製造などを手がける。書籍の上下横の紙部分を自動で磨く書籍三面自動研磨機など多くの自社製品開発実績がある。